「療育に行かせるべきか迷っている……」または「療育に行くと後悔しないかな……」とお悩みの親御さんへ。
自閉症の娘を持ち、療育を受けさせた私の経験上、療育に行った後悔はありません。また、仮にお子さんが健常児だったとしても、療育に通うことで大きな成長につながります。
今回は娘の療育経験をもとに、早期療育の重要性についてご紹介します。
- 療育の効果(むしろ行かないと後悔する)
- 早期療育の重要性(健常児にも効果あり)
この記事を読めば、お子さんが療育を早めに受けるべきかどうかがわかります。
娘が実際に療育を受けた経験をもとに紹介していますので、ぜひ参考にください!
目次
療育は早めに通わないと後悔する?【健常児だったとしても効果あり】
この記事をご覧いただいている皆さんは、おそらくお子さんの発達に不安を抱えていたり、発達相談員の方などから療育をすすめられた、という親御さんが多いのではないでしょうか。
私の娘のピノ子は3歳の頃に自閉症の診断を受けました。なので、1歳・2歳の頃から発達に不安を抱えており、発達相談員の方などから療育をすすめられ、療育に行こうかどうか悩んでいた時期があります。
やっぱり、「もう少し様子を見てもいいんじゃないかなあ……」といった考えもありましたので。。
結果的には、とりあえず週1回程度の療育に通わせることにしたのですが……今思えば、「もう少し早くから本格的に療育に取り組んでおけばよかった。。」という後悔は少なからずあります。それくらい、早期療育の重要性を今ではすごく感じているからです。
また、ピノ子のように自閉症(発達障害)ではなく健常児だったとしても、療育はお子さんの成長に大きく貢献してくれます。
なお、おすすめの療育については以下の記事で詳しく紹介していますので、参考にしていただければと思います。
療育に通い始めたピノ子の実体験につきましては、次からもう少し具体的にお話ししていきます。
療育に通う前の娘の生活
ピノ子は1歳の頃から他の子と比べて成長が遅く、具体的には「指差しがない」「名前を呼んでも振り向かない」「他の子と比べて癇癪が多い」などの傾向がありました。(その後、1歳半検診で引っかかる。。)
そんな感じで、親を含めて他者とのコミュニケーションもほとんどとれない状況でしたので、集団行動は苦手。おまけに多動傾向もあるので、じっとしていられません。
明らかに周りの子と比べて「浮いていた」ピノ子でしたが、当時の私たち親は心配しつつも、心のどこかでは「いずれ改善するだろう」という考えをもっていたのも正直なところです。そもそもの後悔としては、「なぜ楽観視してしまっていたのだろう……」というところが原点かもしれません。。
この時点では療育へ行く・行かないにかかわらず、またピノ子が仮に健常児だったとしても、もう少し危機感を感じておくべきだったなあと反省しています。。
療育へ通い始めた後の娘の成長(2歳からの1年間)
そんなこんなで、2歳から週1回程度の療育に通わせることにしました。具体的には、自治体の療育で言語療法(ST)や作業療法(OT)などを受けることに。
療育の内容は、集団療育で同じ学年のお友達と一緒に行うものです。
トランポリンや平均台、ジャングルジムなどの遊具を使って体を動かして遊んだり、親子で手をつないで皆で輪になって行進したり、椅子に座って先生の手遊び歌などを聞いたり……というような活動を行っていました。基本的には、体を動かしたあとに椅子に座って活動する、という流れでした。
最初のうちは、まあ……まともにできなかったです。。
ピノ子は多動傾向があるので、教室をひたすら走り回ったり、他のお友達の遊具を奪ったり。。もちろん、椅子に座るなんていうのはもってのほかでしたので……そもそも、活動に参加できる状態ではなかったです。。さらに、帰るときは帰るときで泣き叫び……とにかくハチャメチャでした。。
そんなピノ子でも、妻の頑張り(一緒に療育に行っていたのは大体妻でした)もあって何とか約1年その療育に通い続けることができました。その結果、少しではありますが、確かな成長が見られるようになりました!
具体的には次のような点です。
活動に楽しく参加できるようになった!
上述したように、そもそも活動にまともに参加できていなかったピノ子ですが、後半には楽しく参加できるようになっていました!
遊具の使い方であったり先生の指示であったりを完璧にこなすことはできませんでしたが、「活動に参加しようとする意欲が出た」だけでも、ピノ子にとっては大きな進歩だったと思っています。
椅子に座っていられる時間が長くなった!
当初は数秒座ることすらできていなかったピノ子ですが、数十秒程度は継続して座ることができるようになりました!「いやいや、ほとんど変わってないじゃん?」というご指摘をいただきそうですが……とにかくじっとしていられないピノ子にとっては大きな成長だったのです。
やはり椅子に座れないと、そもそもスタートラインに立てないですし、就学を見据えても大事なことなので……これは非常にありがたかったです。
切り替えができるようになった!
療育先で遊んでいても「帰るよ~!」と声をかけると、手をつないで出口に向かえるようになりました。最初は「療育先から帰っても嫌なことはない」ことを理解できるようになったのかなあと思っていましたが、日常生活においても変化が。
たとえば、家でテレビを見ていても親の声かけでやめることができたり、食事中に何度もおかわりを要求するのを1回で納得できるようになったりと、100%ではありませんがそれらの確率が徐々に上がっていきました。
切り替えが上手になったことで、私たち親のストレスもだいぶ軽減されたと思います。
このように、後に自閉症と判明したピノ子でさえも大きな成長が見られましたが、周囲のお友達はもっと色々なことができるようになっており……それはいわゆるグレーゾーンのお子さんであったり、発達はゆっくりだけど健常児だったというお子さんでした。
冒頭にも書きましたが、仮に健常児だったとしても、療育はお子さんの成長に大きく貢献してくれますので、この点は心配しなくてもよいでしょう。
療育へ早めに通わなかった後悔「早期療育の重要性」
すごく苦労はしましたが、結果的にピノ子の成長につながったのは事実です。こんなことなら、「もう少し療育の回数を増やしてもよかったのかなあ」という後悔も正直なところあります。。
もちろん、単に増やしたからと言って成長につながるかどうかはわかりませんし、かえってストレスになることも考えられます。
とはいえ、ピノ子の様子を見る限りはもう少し増やしても全然問題なさそうでしたので……このあたりは、子どもの状態を親がしっかり見極めて、最善策を講じることが本当に大事だなあと実感した次第です。
そして、先述しましたが、周囲の子どもたちも1年間で確実に伸びているなあというのも実感させられました。ピノ子の場合は結果的に発達障害でしたので伸び具合は小さかったかもしれませんが、ピノ子より軽度の子、グレーゾーンの子、単に発達がゆっくりな子はもっと伸びていたなあと思います。
たとえば、始めは遊具の正しい使い方がわからなくても使いこなせるようになっていたり、椅子に座って先生の指示に正しく従うことができるようになっていたりと、「すごいなあ」と思わされました。
療育は健常児だったとしても効果あり
よく誤解されるようですが、療育は必ずしも発達障害を抱える子どもだけのものではなく、健常児だったとしても効果が得られるのです。
健常児だったとしても、そうでなかったとしても、療育は発達の促進につながるので、むやみに負荷をかけすぎなければデメリットはほとんどありません。ピノ子でも確かな成長を感じられましたので、少しでも早いうちから療育を行うことは本当に大切なことだと感じました。
ちなみに、ピノ子が3歳になって自閉症の診断が出たあと、「人間の脳は6歳までに90%完成する」ということを言われました。もう少し早く言ってほしかった……とも思ってしまいましたが、このあたりはデリケートな話ですので、おそらく色々考えてくれていたのでしょうね。。
まとめ【療育は早めに通わないと後悔する】
今回は、主にピノ子が2歳の頃から始めた療育の実体験を中心に書かせていただきました。その後も療育を続け、少しずつではありますが成長してくれたと実感しています。
もし、この記事をご覧いただいていて療育を受けさせるか迷っている親御さんは、すぐにでも取り組んでみることをおすすめします。結果的に健常児だったとしても、必ず成長につながります。
最初はうまくいかないかもしれませんが、本当に少しずつでもできるようになればよいかと。しばらく続けてもまったく何も変わらないようであれば、いったんやめて別の療育方法を考えればいいので。行動しないで後悔するよりも、行動したほうがよほど後悔はしないと思います。
もし候補の療育先が決まっているなら、まずは早めにそちらへの通所を検討しましょう。「特に決まっていない」「どこに通っていいかわからない」といった場合は、自治体の発達相談窓口で相談したり、以下の記事を参考にしてください。実際に体験したおすすめの療育について紹介しています。
また、「まずは家でできることから取り組みたい」といった場合は、おもちゃや教材などの活用を検討してみましょう。以下の記事を参考にしてみてください。
これらの記事や今回の記事が、少しでもお役に立てれば幸いです。