療育は健常児だったとしても効果あり!【早めに受けないと後悔する】

ケンサク

ケンサク

はじめまして、ケンサクといいます。
重度知的障害を伴う自閉症の娘を育てる父親で、7年以上療育を行ってきました。
子ども発達障がい支援アドバイザー資格を保有。

【経験・実績】
◎児童発達支援事業立ち上げに携わる
◎約10の療育(児童発達支援事業所)を体験
◎学校教材の編集・制作経験(約7年)
◎発達障害児向け教材の分析
◎3人目の妊娠にて新型出生前診断(NIPT)
◎2人目・3人目の出産にて臍帯血を保管
【メディア掲載】
◎「よくわかるNIPT・遺伝子検査」

療育、出生前診断、臍帯血、妊娠・出産に役立つ情報を、わかりやすく実践的な形式でお届けします。

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「うちの子には療育って必要かな?」
「もし障害がなかったとしても、療育を受けて大丈夫かな?」
こんなふうに思っている方へ。
実は、療育は発達障害の子だけでなく、仮に健常児だったとしても大きなメリットがあるんです。特に、早いうちから療育に触れることで「コミュニケーション力」や「集団適応力」が大きく伸び、将来の学校生活や社会生活に良い影響を与えます。

この記事を読んでわかること
  • 療育が健常児にもたらすメリット
  • 療育を受ける効果
  • 療育を早めに受けないと後悔する理由

「もっと早く療育を受けさせておけばよかった」
「療育に通うほど発達の不安は大きくなかったけど、今思うと通わせておけばよかった」
そんな後悔をしないために。このブログ記事では、療育が健常児だったとしても効果がある理由、早めに行動すべき根拠、通わせたことで得られるメリットを、発達障害児を育てる実体験もまじえて詳しく紹介します。

療育は健常児だったとしても効果あり!

療育は健常児だったとしても効果あり!

もし健常児であっても、療育を受けることは様々なメリットがあります。たとえば、コミュニケーション能力の向上、自己表現力の強化、学校生活へのスムーズな適応など。これらは大人になってからも大切なスキルです。

将来的に「もっと早くやっておけばよかった……」と後悔しないためにも、まずは療育のメリットを知っておきましょう。

「たぶん健常児だから必要ない」と考えて後悔するケース

「うちの子は手がかかるけど、たぶん障害はなさそうだから、療育は必要ないかな?」と考える親御さんも多いです。しかし、実際に子どもが成長するにつれ、「もっと早く療育を受けさせておけばよかった……」と後悔するケースもあります。

たとえば、小学校に入ってから「授業に集中できない」「お友だちとトラブルが多い」といった問題が出てくることがあります。このとき、療育でコミュニケーションの基礎や自己コントロールの方法を学んでいれば、スムーズに解決できたかもしれません。

また、「自己肯定感が低くなる」ケースもよくあります。小さいころに成功体験を積めなかった子は、「どうせ自分はできない」と考えがちです。逆に、療育で「できた!」という経験を積んでいる子は、新しいことに挑戦する意欲が高くなります。

「療育をもっと早く始めておけば……」と後悔しないためにも、今のうちに子どもに合ったサポートを考えてみることが大切です。

療育で身につくスキルと社会性の発達

療育を受けると、社会性や対人スキルがぐんと伸びます。特に幼児期の子どもは「自分の気持ちを伝える」「相手の気持ちを考える」ことがまだ苦手なことが多いですが、療育ではこうしたスキルを遊びの中で自然に学べるんです。

たとえば、「順番を守る」「お友だちと協力する」といったルールを身につけることで、幼稚園や小学校での集団生活がスムーズになります。「自分勝手に行動してしまう」「集団にうまく馴染めない」といった悩みを持つ子には特におすすめです。

また、療育では「できた!」という経験を積み重ねることで、子どもが自信を持ちやすくなります。「自分はこれが得意だ!」と思えることがあると、新しい環境でも適応しやすくなるんです。

社会に出たときに必要なコミュニケーション力や協調性を幼児期から養えるのが、療育の大きなメリットです。

学校生活での適応力が向上する理由

小学校に入ると、生活環境が大きく変わります。授業の時間が決まっていたり、集団で行動する場面が増えたりと、幼稚園や保育園とは違うルールが求められることも。このとき、「授業中にじっと座っていられない」「指示がうまく理解できない」といった課題が出てくる子もいます。

しかし、療育を受けていると、こうした変化にもスムーズに対応できるんです。たとえば、療育では「先生の話を聞いてから行動する」「ルールを守る」といった習慣を身につけることができます。こうした力が身についていると、入学後に「授業についていけない」「友達とうまく関われない」といった問題を防ぐことができるんです。

また、学校生活は学力だけでなく、人間関係のスキルも大事。「お友だちと仲良くできる」「協力して何かをやり遂げる」といった経験が増えると、学校が楽しい場所になります。

その結果、勉強にも前向きに取り組めるようになるんです。

コミュニケーション能力が向上し、将来に活かせる

コミュニケーション能力は、一生役立つスキルです。幼児期から「人と話すことが苦手」「初対面の人に緊張する」という子どもも多いですが、これは成長の過程で鍛えられるもの。療育では、子どもがリラックスした環境で人と関わる練習ができるので、自然と会話や協力ができるようになります。

たとえば、「自分の気持ちを伝える」ことが苦手な子には、絵カードを使って気持ちを表現するトレーニングをすることがあります。「うれしい」「かなしい」「いやだ」といった気持ちを言葉にする経験を積むことで、人と話すことに抵抗がなくなるんです。

また、療育では「相手の話を聞く」「会話のキャッチボールをする」といったスキルも学びます。これは社会に出たときに、職場や友人関係で大きな力を発揮します。

今のうちにこうした経験を積んでおくことで、「人と関わるのが楽しい!」と思える子どもに育つんです。

療育は健常児だったとしても受けていいの?【いいんです】

療育は健常児だったとしても受けていいの?【いいんです】

そもそも療育とは、発達に課題を抱える子どもが、社会で自立しやすくなるようサポートするプログラムのこと。一般的には発達障害のある子向けと思われがちですが、上述したように健常児にも多くのメリットがあるんです。

療育の基本的な意味と目的

療育は、単なる「特別支援」ではなく、子どもの可能性を引き出し、社会での適応力を高めるためのプログラムです。たとえば、言葉の遅れがある子には発語を促すサポートが、集団行動が苦手な子には対人関係の練習が提供されます。

また、療育の目的は単に「苦手を克服する」ことだけではありません。得意を伸ばすことも大切な要素です。「人前で話すのが苦手」な子でも、療育の中で自信をつけることで、将来的にプレゼンや発表が得意になるケースもあります。

最近では「発達に問題がない子にも役立つ」という認識が広まり、予防的な意味で療育を受ける家庭もあります。

健常児だったとしても療育を受けるべき理由は?

健常児だったとしても療育を受けるべき理由は、大きく3つあります。

1. コミュニケーション能力の向上

子どもは成長の過程で、対人関係を学んでいきます。しかし、中には「うまく気持ちを伝えられない」「お友だちとうまく遊べない」といった子も。療育では、こうしたスキルを遊びを通して自然に伸ばすことができます。

2. 自己肯定感を高める

成功体験が少ないと、自信を持てない子どももいます。療育では「できた!」という経験を積み重ねることで、自己肯定感を育めるので、将来の学習や社会生活にも大きな影響を与えます。

3. 小学校以降の適応力を養う

小学校に入ると、ルールの理解や協調性が求められます。早い段階で療育を受けていると、スムーズに学校生活に馴染みやすくなるんです。

「今は困っていないから大丈夫」と思っていても、後になって「もっと早く療育を受けておけばよかった」と後悔するケースもあります。将来の選択肢を広げるためにも、早めに検討することが大切です。

療育は発達障害の子どもだけのもの?

「療育って、発達障害の子だけのものじゃないの?」と思う方も多いかもしれません。実際、療育は発達に凸凹がある子のためのもの、というイメージが根強いです。しかし、実際には健常児だったとしても療育を受けることで、よりスムーズな成長が期待できるんです。

たとえば、幼児期に「集団生活になじめない」「こだわりが強い」「感情のコントロールが苦手」といった特性が見られる場合、療育を通じてその課題を改善できる可能性があります。

また、最近では、「グレーゾーン」の子どもたち(診断はつかないが、発達の特性を持っている子)も増えており、こうした子どもたちが療育を受けることで、学校生活をスムーズに送れるようになるケースもあります。

つまり、療育は「発達障害の子だけが受けるもの」ではなく、子どもの成長をサポートするためのものとして考えるとよいでしょう。

療育を早めに受けないと後悔する理由

療育を早めに受けないと後悔する理由

療育は、早ければ早いほど効果が大きいと言われています。その理由は、子どもの脳は幼児期に急速に発達し、この時期に身につけたスキルが一生を通じて影響するからです。

たとえば、3歳までの脳の発達は、成人の約80%に達します。この大切な時期に「社会性」や「自己コントロール」の力を養うことで、後の生活が格段にスムーズになります。

早めに療育を受けないと、「もっと早くしておけばよかった……」と感じる場面が増えてしまうかもしれません。

早期療育と、遅れて始める場合の違い

早期療育と、遅れて始める場合では、効果に大きな差が生じる可能性があります。早期療育を受けることで、子どもは早い段階で「自己肯定感」や「対人スキル」を身につけやすくなります。幼児期は脳の発達が非常に活発で、この時期に得たスキルは一生ものです。

逆に、療育を遅れて始めると、「もっと早く始めていれば……」という後悔が残ることも。特に、小学校入学前までに始めると、集団生活への適応がスムーズです。入学後に「授業に集中できない」「友達とトラブルになる」といった問題が起こってからでは、対応が難しくなります。

早期療育のメリット

  • 自己肯定感が育つ
  • 集団生活に適応しやすい
  • 問題行動が減少する

遅れて始める場合のリスク

  • 自信を持ちにくい
  • 学校での問題が発生しやすい
  • 社会性の発達が遅れる

早くから療育を受けることが、子どもの未来にプラスに働くでしょう。

困りごとが表面化する前に対応できる

療育を早期に始める最大のメリットは、「困りごとが表面化する前に対処できる」ことです。

幼児期のうちは、小さな問題が将来的に大きなトラブルに発展することがあります。たとえば、幼稚園では「少しおとなしいな」と感じる程度の子が、小学校に入ると「友達ができない」「授業についていけない」といった深刻な問題に発展することも。

早期療育では、「どうしても我慢ができない」「他人との関わりが苦手」といった課題を、遊びの中で少しずつ改善していきます。「お友だちと一緒に遊ぶのが楽しい」「先生の話をしっかり聞ける」といった成功体験が増えると、自己肯定感が自然と育つんです。

さらに、親自身も「どう接したらいいかわからない」という悩みを軽減できます。療育では、親も一緒に参加して子どもへの対応方法を学べるため、家庭でのサポートがしやすくなります。

結果として、家庭全体の雰囲気も明るくなることが多いです。

「問題が起きてからでは遅い」と感じる前に、早めの療育で対策を始めることが重要です。

「療育が必要なかった」と思う人の共通点は?

「療育が必要なかった」と思う人の多くは、子どもが目立った問題を抱えていなかった場合が多いです。

たとえば、言葉の遅れや行動の偏りが見られなければ、「うちの子には必要ないかな?」と思いがち。しかし、療育の目的は「問題を解決すること」だけではなく、「より良い成長を促すこと」も含まれています。

実際に、療育を受けた家庭の多くは、「思っていた以上に効果があった」と感じることが多いです。特に、子どものコミュニケーション能力や自己表現力が向上したと実感する声が多く、「通わせてよかった」という意見が多数を占めます。

また、療育を受けたことで親自身も「子育ての自信がついた」というメリットを感じています。専門家からのアドバイスや他の保護者との交流を通じて、より良い子育てができるようになるんです。

療育は「問題があるから必要」なのではなく、「より良い成長のため」に必要なものだと理解することが大切です。

【実体験】療育を受けた我が娘の話(知的障害を伴う自閉症)

【実体験】療育を受けた我が娘の話(知的障害を伴う自閉症)

私の娘のピノ子は3歳の頃に知的障害を伴う自閉症の診断を受けました。1歳・2歳の頃から発達に不安を抱えており、発達相談員の方などから療育をすすめられ、療育に行こうかどうか悩んでいた時期があります。

やっぱり、「もう少し様子を見てもいいんじゃないかなあ……」といった考えもありましたので。。

結果的には、とりあえず週1回程度の療育に通わせることにしたのですが……今思えば、「もう少し早くから本格的に療育に取り組んでおけばよかった」という後悔は少なからずあります。それくらい、早期療育の重要性を今ではすごく感じているからです。

また上述したように、自閉症(発達障害)ではなく健常児だったとしても、療育はお子さんの成長に大きく貢献してくれます

療育に通い始めたピノ子の実体験につきましては、次からもう少し具体的にお話ししていきます。

【実体験】療育に通う前の娘の生活

【実体験】療育に通う前の娘の生活

ピノ子は1歳の頃から他の子と比べて成長が遅く、具体的には「指差しがない」「名前を呼んでも振り向かない」「他の子と比べて癇癪が多い」などの傾向がありました。(その後、1歳半検診で引っかかる。。)

そんな感じで、親を含めて他者とのコミュニケーションもほとんどとれない状況でしたので、集団行動は苦手。おまけに多動傾向もあるので、じっとしていられません。

明らかに周りの子と比べて「浮いていた」ピノ子でしたが、当時の私たち親は心配しつつも、心のどこかでは「いずれ改善するだろう」という考えをもっていたのも正直なところです。そもそもの後悔としては、「なぜ楽観視してしまっていたのだろう……」というところが原点かもしれません。。

この時点では療育へ行く・行かないにかかわらず、またピノ子が仮に健常児だったとしても、もう少し危機感を感じておくべきだったなあと反省しています。。

療育へ通い始めた後の娘の成長(2歳からの1年間)

療育へ通い始めた後の娘の成長(2歳からの1年間)

そんなこんなで、2歳から週1回程度の療育に通わせることにしました。

具体的には、自治体の療育で言語療法(ST)や作業療法(OT)などを受けることに。療育の内容は、集団療育で同じ学年のお友達と一緒に行うものです。

トランポリンや平均台、ジャングルジムなどの遊具を使って体を動かして遊んだり、親子で手をつないで皆で輪になって行進したり、椅子に座って先生の手遊び歌などを聞いたり……というような活動を行っていました。基本的には、体を動かしたあとに椅子に座って活動する、という流れです。

最初のうちは、まあ……まともにできなかったです。。

ピノ子は多動傾向があるので、教室をひたすら走り回ったり、他のお友達の遊具を奪ったり。。もちろん、椅子に座るなんていうのはもってのほかでしたので……そもそも、活動に参加できる状態ではなかったです。。さらに、帰るときは帰るときで泣き叫び……とにかくハチャメチャでした。。

そんなピノ子でも、妻の頑張り(一緒に療育に行っていたのは大体妻でした)もあって何とか約1年その療育に通い続けることができました。その結果、少しではありますが、確かな成長が見られるようになりました!

具体的には次のような点です。

活動に楽しく参加できるようになった!

上述したように、そもそも活動にまともに参加できていなかったピノ子ですが、後半には楽しく参加できるようになっていました!

遊具の使い方であったり先生の指示であったりを完璧にこなすことはできませんでしたが、「活動に参加しようとする意欲が出た」だけでも、ピノ子にとっては大きな進歩だったと思っています。

椅子に座っていられる時間が長くなった!

当初は数秒座ることすらできていなかったピノ子ですが、数十秒程度は継続して座ることができるようになりました!「いやいや、ほとんど変わってないじゃん?」というご指摘をいただきそうですが……とにかくじっとしていられないピノ子にとっては大きな成長だったのです。

やはり椅子に座れないと、そもそもスタートラインに立てないですし、就学を見据えても大事なことなので……これは非常にありがたかったです。

切り替えができるようになった!

療育先で遊んでいても「帰るよー!」と声をかけると、手をつないで出口に向かえるようになりました。最初は「療育先から帰っても嫌なことはない」ことを理解できるようになったのかなあと思っていましたが、日常生活においても変化が。

たとえば、家でテレビを見ていても親の声かけでやめることができたり、食事中に何度もおかわりを要求するのを1回で納得できるようになったりと、100%ではありませんがそれらの確率が徐々に上がっていきました。

切り替えが上手になったことで、私たち親のストレスもだいぶ軽減されたと思います。

このように、後に知的障害を伴う自閉症と判明したピノ子でさえも大きな成長が見られましたが、周囲の子どもたちも1年間で確実に伸びているなあというのも実感させられました。

ピノ子の場合は結果的に発達障害でしたので伸び具合は小さかったかもしれませんが、ピノ子より軽度の子、グレーゾーンの子、単に発達がゆっくりな子はもっと伸びていた様子です。

たとえば、始めは遊具の正しい使い方がわからなくても使いこなせるようになっていたり、椅子に座って先生の指示に正しく従うことができるようになっていたりと、「すごいなあ」と思わされました。

健常児だったとしても、そうでなかったとしても、療育は発達の促進につながるので、むやみに負荷をかけすぎなければデメリットはほとんどありません。少しでも早いうちから療育を行うことは本当に大切です。

療育を受けることで親もラクになる!

療育を受けることで親もラクになる!

「療育は子どものためのもの」と思われがちですが、実は親にとっても大きなメリットがあります。

療育を受けることで、「子どもの行動の理由が分かる」「対応方法が身につく」「専門家に相談できる」という環境が整い、子育てのストレスが軽減されるんです。

特に、子どもの行動に対して「どう接すればいいのか分からない……」と悩んでいる方には、療育のサポートが大きな助けになります。

子どもの成長を実感できると、子育ての不安が軽減

子育ての悩みの多くは、「この子は大丈夫かな?」という不安から生まれます。「他の子と比べて言葉が遅い」「落ち着きがない」「お友達とうまく遊べない」など、日々の小さな気がかりが積み重なり、親は不安になりますよね。

しかし、療育を受けることで「この子はこういう特性があるんだ」「こう接すればいいんだ」と具体的な対応策が分かり、安心感が生まれます。たとえば、療育で「ルールを守る練習」をしたことで、お友達とケンカをしなくなった、先生の話を聞く力がついて、幼稚園での集団生活がスムーズになったといった変化を実感すると、親の不安もぐっと減ります。

さらに、成長を目に見えて実感できると、子育てが楽しくなるという声も多いです。「できることが増えた」「笑顔が増えた」といったポジティブな変化を感じることで、親自身も前向きに子育てに向き合えるようになります。

親が療育の知識を得ることで、育児がスムーズに

子育ては「経験」と「知識」の両方が大切です。特に、「子どもの特性を知ること」は、育児の負担を減らす大きなポイントになります。

療育を受けることで、「どんなときに子どもが不安を感じるのか」「どう対応すれば落ち着くのか」といったことを、専門家のアドバイスを受けながら学ぶことができます。

たとえば、「癇癪を起こしやすい子ども」の場合、療育では「癇癪が起こる前兆」や「クールダウンの方法」を教えてもらえます。これを知っているだけで、日常生活がぐっと楽になりますよね。

また、「言葉が遅い」と感じている場合も、どう働きかけるべきかが明確になります。「ゆっくり話しかける」「ジェスチャーを交えて伝える」「選択肢を与えて返事を促す」といった具体的な方法を学べば、子どもとのコミュニケーションがスムーズになります。

さらに、療育を通して親同士のつながりができるのも大きなメリットです。私もそうでしたが、同じような悩みを持つ親と情報交換をすることで、「うちだけじゃないんだ」と気持ちが楽になります。

「療育に通わせたことで親子関係が良くなった」という声も

「療育を始めたことで、親子関係が良くなった」という声は少なくありません。その理由の1つが、親が子どもの特性を理解できるようになるからです。

たとえば、子どもが癇癪を起こしたとき、以前は「どうしてこんなに泣くの?」と困っていた親が、療育を通して「この子は不安を感じたときに泣くんだ」と理解できるようになります。そうすると、ただ叱るのではなく、「不安を減らすにはどうすればいいかな?」と考えられるようになり、子どもとの向き合い方が変わるんです。

また、子ども自身も、親が自分を理解してくれていると感じると安心します。「無理に静かにさせられるのではなく、自分の気持ちを受け止めてもらえた」と思えることで、親に対して信頼感が生まれます。その結果、家でのコミュニケーションがスムーズになり、親子の関係がより良くなるんです。

実際に、「療育を受ける前は毎日ケンカばかりだったけれど、今では落ち着いて話せるようになった」「子どもが甘えてくれるようになった」といった声も多く聞かれます。療育は、親と子どもの両方にとって、大切な学びの場なんです。

療育のデメリットと注意点も知っておきましょう

療育のデメリットと注意点も知っておきましょう

療育には多くのメリットがありますが、デメリットや注意点もあります。たとえば、通所の負担や時間的なコストなど。

また、どんなに良い支援でも、家庭の状況や子どもの性格によって向き不向きがあります。療育を検討する際は、メリットだけでなくデメリットも理解し、「本当にうちの子に合っているか?」を冷静に判断することが大切です。

通所の負担や時間的コストは?

療育に通うには、ある程度の時間と労力が必要です。週1〜2回の通所が一般的ですが、送迎が必要な場合、親の負担は小さくありません。特に、共働きの家庭では「仕事と両立できるか?」が大きな問題になります。

また、療育は1回1時間程度のことが多いですが、「療育のために他の習い事をやめるべきか?」と迷うこともあります。たとえば、「スイミングもやらせたいけど、療育と両立できるのか?」と考える家庭も多いです。

さらに、療育の時間が増えると、親の自由な時間も減ります。「療育の送迎で1日が終わる……」という負担を感じるケースもあるので、家庭の事情と照らし合わせて、無理のない範囲で続けられるかを考えることが大切です。

何となく療育に通わせるのは不安……

「本当に療育が必要なのか?」と不安に思う親も少なくありません。特に、療育に通うことで「うちの子は特別なのかも……」と意識してしまうかもしれないと、心配する声もあります。

しかし、療育は「発達障害の子どもだけが通う場所」ではありません。むしろ、成長のサポートをする場所と考えることが大切です。実際に、発達障害ではない、仮に健常児だったとしても、「集団生活になじめるように」「感情をコントロールする力を育てるために」といった目的で通う子どももいます。

また、「療育をやめるタイミングが分からない」という不安もあります。療育は一生続けるものではなく、「必要なくなったら卒業するもの」です。たとえば、「お友達とのやりとりがスムーズになった」「先生の指示を聞けるようになった」など、目標を達成したらやめても問題ありません。

療育を「特別なもの」と考えすぎず、「子どもの成長を手助けする場」と捉えるようにしましょう。

健常児が療育を受けることへの周囲の目は?

「うちの子は発達障害じゃないかもしれないけど、療育に行っていいの?」と、疑問を持つ親御さんもいるかもしれません。

しかし、療育は「困っている子を助けるためのもの」ではなく、「すべての子どもの成長をサポートするもの」です。たとえば、スポーツが得意な子がさらに技術を伸ばすためにクラブに通うのと同じで、療育も「子どもの可能性を広げるためのもの」と考えれば、周囲の目を気にする必要はありません。

たとえば、「療育を受けたことで、学校生活がスムーズになった」「人と話すのが得意になった」という成功事例も多く、仮に健常児だったとしても療育に通うことは、何ら問題はありません。

大切なのは、周囲の目よりも「子どもにとって必要かどうか」。親が納得して選んだ道なら、それがベストな選択です。

療育を受けるには?|申し込み方法とおすすめの施設選び

療育を受けるには?|申し込み方法とおすすめの施設選び

「療育に興味はあるけど、どうやって申し込めばいいの?」と迷う方もいるでしょう。

療育を受けるには、自治体の支援を利用する方法や、民間の療育施設に直接申し込む方法があります。それぞれの特徴を知り、家庭の状況やお子さんに合った方法を選ぶことが大切です。また、施設選びの際には「プログラム内容」「通いやすさ」「先生の雰囲気」なども重要なポイントになります。

民間療育については、以下の記事で詳しく紹介しています。

療育を受けるまでの流れと必要な手続き

療育を受けるためには、いくつかのステップが必要です。基本的には、自治体の支援を利用する場合と、民間の療育施設に直接申し込む場合の2つの方法があります。それぞれの流れを見ていきましょう。

自治体の支援を利用する場合(公的療育)

  1. 自治体の窓口で相談(福祉課や子ども支援センターなど)
  2. 発達相談・検査を受ける(必要に応じて医師の診断を受けることも)
  3. 通所受給者証を申請(審査後に発行される)
  4. 受け入れ可能な療育施設を探し、契約
  5. 療育開始

民間の療育施設を利用する場合

  1. 興味のある施設を探す(ホームページや口コミをチェック)
  2. 体験授業に参加(子どもが楽しめるかどうかを確認)
  3. 通所受給者証を申請(なくてもよい場合がありますが、費用が自己負担となります)
  4. 契約
  5. 療育開始

※通所受給者証については、以下の記事で詳しく紹介しています。

どんな療育施設を選ぶべき?【チェックポイントを解説】

療育施設を選ぶときは、子どもが楽しく通えるかどうかが最も大切です。また、「どんなスキルを伸ばしたいのか」という視点も重要になります。施設によってプログラム内容が異なるため、親としても「この施設で何を学べるのか」をしっかり確認しておきましょう。

療育施設選びのチェックポイント

  1. プログラムの内容が子どもに合っているか
    • コミュニケーションを伸ばすもの?
    • 集団行動を学ぶもの?
    • どんなスキルを育てる療育か?
  2. 先生の雰囲気が良いか
    • 子どもに寄り添ってくれるか?
    • 親にも丁寧に説明してくれるか?
  3. 通いやすい場所にあるか
    • 自宅からの距離は?
    • 送迎の負担は少ないか?
  4. 受給者証が利用できるか
    • 負担できる金額か?
  5. 体験授業を受けてみる
    • 子どもが楽しそうにしているか?
    • ストレスなく参加できそうか?

実際に体験してみると、「思っていたのと違った」というミスマッチを防げるので、体験授業は必ず受けるようにしましょう。

まとめ【療育は健常児だったとしてもメリットがあります】

今回の記事では、健常児だったとしても療育を受けることで多くのメリットがあることをお伝えしました。

療育は発達に課題を抱える子どもだけのものではなく、「コミュニケーション力」や「社会性」を伸ばすための貴重な学びの場です。特に、早めにスタートすることで得られる効果は大きく、後から「もっと早く始めればよかった」と後悔するケースも多いです。

  • 療育は発達障害の子どもだけのものではなく、健常児にも役立つ
  • 早めに受けることで、学校生活や社会生活での適応力が高まる
  • 親も「子育ての悩みが軽減される」「子どもの成長を実感できる」というメリットがある
  • デメリットや負担もあるが、適切な施設選びで解決できることが多い
  • 公的・民間療育があり、申し込みの流れや費用を考慮して選ぶことが大切

「療育を受けさせるべきか迷っている……」そんなときは、まずは体験授業に参加してみるのがおすすめです。実際に試してみることで、「子どもに合うかどうか」「親として続けられるか」が分かります。

もし、それでも「やっぱり療育を受けるのは抵抗がある」という場合は、家庭でも取り組める「おもちゃ」や「教材」などの活用を検討してみましょう。以下の記事で詳しく紹介しています。

少しでも参考になれば幸いです。

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