出生前診断を受けなかったら後悔する?【NIPT体験談と後悔しない選択】

出生前診断を受けなかったら後悔する?【NIPT体験談と後悔しない選択】

「もしお腹の子に何かあったらと思うと……出生前診断、受けたほうがいいのかな?」
「出生前診断を受けなかったら、将来後悔するかもしれない」
「逆に、出生前診断を受けたことで後悔するケースもあるのかな?」

妊娠中の大きな喜びとともに訪れる、出生前診断に関する悩み。
特に「出生前診断を受けなかったら後悔する?」という不安は、多くの方が抱えるものではないでしょうか。

私たち夫婦には、知的障害を伴う自閉症の長女、健常児の二女、そして1歳の三女がいます。
三女の妊娠時、私たちも同じように悩み抜き、新型出生前診断(NIPT) を受ける決断をしました

この記事を読んでわかること
  • 出生前診断を受けなかった場合の後悔の具体例(短期・長期)
  • 出生前診断(特にNIPT)を受けるメリット・考えられるデメリット
  • 私たちがNIPTを受けたリアルな体験談(受けなかったら後悔した理由)
  • 後悔しないための判断基準・考え方
  • NIPTを検討する際のクリニック情報

このブログ記事では、出生前診断をめぐる「後悔」という感情に焦点を当てて、後悔しない選択をするために何ができるかを解説します。
きっと悩みや不安の解消につながりますので、最後まで見てください!

まず知っておきたい「出生前診断」のこと

まず知っておきたい「出生前診断」のこと

本題に入る前に、出生前診断について簡単におさらいしておきましょう。

出生前診断とは、妊娠中に赤ちゃんの健康状態や特定の染色体異常のリスクを調べる検査のことです。
いくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なります。

*参考:
厚生労働省「NIPT等の出生前検査に関する専門委員会報告書」
WHO 「Birth defects」ファクトシート

出生前診断の主な種類

  • 非侵襲的検査:お母さんや赤ちゃんへの身体的な負担が少ない検査です。
    • 超音波検査(エコー検査):
      赤ちゃんの形態的な異常などを観察します。
    • 母体血清マーカー検査:
      お母さんの血液中の成分を測定し、特定の疾患のリスクを推定します。
    • 新型出生前診断(NIPT):
      お母さんの血液を少量採取し、血液中に含まれる赤ちゃんのDNA断片を分析することで、ダウン症候群(21トリソミー)などの染色体異常のリスクを非常に高い精度(約99%)で調べます。
  • 侵襲的検査:より確定的な情報が得られますが、わずかながら流産などのリスクを伴います。
    • 絨毛検査:
      胎盤の一部を採取して検査します。
    • 羊水検査:
      羊水を採取して検査します。
      NIPTで陽性(リスクが高い)と判定された場合に、確定診断のために行われることが多いです。

*参考:
日本産科婦人科学会(JSOG)「母体血を用いた出生前遺伝学的検査(NIPT)に関する指針」
ACMG 臨床ガイドライン(Genetics in Medicine, 2023)

NIPT(新型出生前診断)とは?

この記事で特に触れるNIPTは、その精度の高さと安全性から近年注目されています。
私たち夫婦が受けたのも、このNIPTです。

ただし、NIPTはあくまでスクリーニング検査であり、確定診断ではありません。
また、調べられるのは主に染色体異常であり、すべての疾患や障害が分かるわけではない点も理解しておく必要があります。

どの検査を受けるか、あるいは「受けない」という選択をするか。
どちらの道を選んでも、「後悔」という感情と向き合う可能性はゼロではありません。
だからこそ、深く考えることが大切なのです。

*参考:
ACOG 「Current Guidance on Non‑Invasive Prenatal Testing」

Case1:「受けなかった後悔」を感じるかもしれない瞬間

Case1:「受けなかった後悔」を感じるかもしれない瞬間

では、「出生前診断を受けなかった」場合、どのようなときに後悔を感じる可能性があるのでしょうか。

様々な体験談や情報から、いくつかのケースが見えてきます。

出産後に障害や疾患がわかったとき

「あのとき、検査を受けていれば心の準備ができたのに……」
「もっと早く適切なサポートや治療を受けられたかもしれない……」
といった後悔です。

特に、出産後すぐに専門的な医療ケアが必要な状況だった場合、事前の準備がなかったことを悔やむ声が聞かれます。

妊娠中の不安が消えないままだったとき

検査を受けないことで、「もし何かあったらどうしよう」という不安を抱えたまま、出産までの日々を過ごすことがあります。

「マタニティライフを心から楽しめなかった」
「常に心配事が頭から離れなかった」

という精神的な負担を、後から「受けなかった後悔」として感じる方もいます。

子どもの成長とともに感じる「もしも……」

後悔は、出産直後だけではありません。
子どもが成長し、周りの子との違いを感じたり、育児で困難に直面したりする中で、

「あのとき検査を受けていれば、違う選択をしていたかもしれない」
「もっと早くから、この子の特性に合わせた関わり方ができたのではないか」

といった長期的な視点での複雑な思いが生じることもあります。

それは単純な「後悔」という言葉では片付けられない、「これでよかったのだろうか」という問いかけかもしれません。

予期せぬ経済的負担に直面したとき

もし検査を受けずに出産し、お子さんに継続的な医療ケアや療育が必要となった場合、長期にわたる経済的な負担が発生する可能性があります。

医療費、療育費、通院のための交通費、家族の就労への影響などを目の当たりにし、

「もし事前に分かっていれば、経済的な準備やライフプランを考え直せたかもしれない」

と、過去の選択を振り返るきっかけになることもあります。

「出生前診断を受けずにダウン症の子を産んだ。毎日可愛いけど、時々ふと『あのとき受けてたらどうなってたかな』って考えることはある。特に療育費とか将来のことを考えると……」

もちろん、これらの後悔が必ず訪れるわけではありません。
しかし、こうした可能性を事前に知っておくことは、判断の参考になるでしょう。

Case2:「受けない」という選択をする理由

Case2:「受けない」という選択をする理由

一方で、出生前診断を「受けない」と決める方も多くいます。

その背景には、様々な想いや考えがあります。

どんな結果でも受け入れたい

「検査結果によって産むか産まないかを決めるつもりはない」
「授かった命はすべて受け入れたい」

という強い意志がある場合、検査は不要と考えるのは自然なことです。

結果を知ることへの不安

「もし陽性だったら告知を受け止めきれない」
「異常が見つかる可能性を考えるのが怖い」

という感情から、あえて「知らない」ことを選ぶ方もいます。
精神的な平穏を保つための、一つの自己防衛とも言えるかもしれません。

検査に対する倫理的な考え

出生前診断、特にNIPTの結果が人工妊娠中絶につながることがある現状から、「命の選別を助長するのではないか」という倫理的な観点を持つ方もいます。

費用やアクセスの問題

NIPTは保険適用外で20万円前後かかることが多く、経済的な理由で断念するケースもあります。

また、地域によっては検査を受けられる施設が限られている場合もあります。

*参考:
厚生労働省 「出生前検査に関する実態調査研究(概要)」

検査の限界を知っているから

前述の通り、出生前診断で分かることには限りがあります。

特にNIPTでは、自閉症などの発達障害は分かりません。
「すべての障害がわかるわけではないのなら、検査は必要ない」と考える方もいます。

「どんな子でも愛情持って育てる自信があったから、検査は受けなかった。迷いはあったけど、今は後悔してない。」

「受けない」という選択もまた、ご夫婦が真剣に向き合った結果であり、尊重されるべき決断です。

【体験談】私たちがNIPTを受けた理由「後悔したくない」一心で

【体験談】私たちがNIPTを受けた理由「後悔したくない」一心で

ここで改めて、私たち夫婦がNIPTを受ける決断に至った背景と、その正直な気持ちをお伝えさせてください。

長女の障害と3人育児への不安

我が家の長女は、 知的障害を伴う自閉症です。

発語はなく、コミュニケーションは容易ではありません。
多動傾向もあり、癇癪も起こします。
また、二女は健常児ですが、まだ幼く手がかかります。

正直、発達障害児を含む育児は、言葉では言い表せないほど大変です。

そんな状況での、三女の妊娠。
もちろん喜びはありましたが、それ以上に大きな不安が私たちを襲いました。

「もし、3人目の子にも重い障害があったら……?」
「今の状況で、さらに障害のある子を育てていくことは、私たち家族にとって限界を超えてしまうのではないか……?」
「経済的にも、精神的にも、家族全員が持ちこたえられないのではないか……?」

こういった不安が、常に頭の中にありました。

「産んだ後に後悔したくない」

当時の私たちの切実な想いです。

長女や二女の将来も考えなければ。もし3人目に重い疾患があれば、上の子たちに十分なケアをしてあげられないかもしれない。

何より、産んだ後に「あのとき検査していれば……」と後悔する未来だけは、絶対に避けたい。

NIPTでは、長女のような発達障害は分かりません。

それでも私たちがNIPTを望んだのは、「せめて、体に重い疾患がなく元気に生まれてきてくれれば、療育などを通してできる限りのサポートはできるはず」という一縷の望みがあったからです(決して身体的な障害を持つ方を否定する意図はありません)。

もし重い疾患があれば、頻繁な通院や高額な医療費、そして家族全体の生活への影響は計り知れません。

だからこそ、事前にそのリスクを知っておきたかった。

「受けなかったら後悔する」 という強い気持ちが、私たちをNIPTへと突き動かしました。

NIPT体験後の変化【メリットと正直な感想】

NIPT体験後の変化【メリットと正直な感想】

NIPTの結果と、得られた「計り知れない」安心感

幸い、私たちのNIPTの結果は陰性でした。

約99%という高い精度を持つNIPTの結果により、「懸念していた染色体異常のリスクは極めて低い」とわかり、 言葉通り、肩の荷が下りました。
心の底から安心したのを覚えています(実際に生まれてきた三女も、五体満足で元気に成長しています)。

特に心配性な妻は、妊娠中ずっと「もし……」という不安を抱えていましたが、検査後は精神的にずいぶんと落ち着きを取り戻しました。
残りのマタニティライフを穏やかに過ごすことができました。

NIPTを受けたことに後悔は微塵もありません。
むしろ、もしあのとき「怖いから」と検査を受けずにいたら、出産までずっと不安を抱え続け、結果的に「受けなかったこと」を生涯にわたって後悔し続けたのではないかとさえ思います。

NIPTのメリットを再確認

私たちの経験からも、NIPTには以下のようなメリットがあると言えます。

精神的な安心感を得られる

これが最大のメリットかもしれません。

高い精度でリスクの程度を知ることで、妊娠中の漠然とした、しかし重くのしかかる不安やストレスが大きく軽減されます。
「知る」ことで、根拠のない不安から解放されるのです。

母親の精神的な安定は、お腹の赤ちゃんにとっても計り知れない価値があります。

高齢出産の方や、私たちのように上の子に障害がある場合など、特に不安を感じやすい状況にある方にとっては、このメリットは絶大です。

出産に向けた具体的な準備ができる(陽性でもメリットあり)

万が一、陽性の結果が出た場合でも、それは絶望だけではありません。
心の準備をする時間が与えられます。

また、出産する病院の選択(NICUや専門医の有無など)、生まれてくる子の疾患について深く学び、利用できる医療・福祉サービスを調べ、経済的な計画を立てるなど、具体的な準備を進めるための貴重な情報となります。

結果にかかわらず出産するつもりでいる方にとっても、NIPTは有益な情報を提供してくれるんです。

母体や胎児へのリスクが極めて低い

NIPTは母親の腕から採血するだけです。
羊水検査や絨毛検査のように、お腹に針を刺す必要がないため、検査に伴う流産・早産のリスクがほとんどありません。

「安全に受けられる」という点は、特に妊娠というデリケートな時期において、非常に重要な安心材料となります。

NIPTを受ける前に考慮すべき点

NIPTを受ける前に考慮すべき点

一方で、NIPTを受ける前には、以下の点も理解しておく必要があります。

費用の負担

NIPTは基本的に保険適用外で、費用は20万円前後が一般的です。
安価ではないため、家計への影響も考慮する必要があります。

ただし、クリニックによっては分割払い(手数料無料の場合も)に対応していることがあります。
この費用を、「安心のための投資」と捉えるか、「負担が大きい」と感じるかは、ご家庭の状況によります。

検査ですべてがわかるわけではない

NIPTは万能ではありません。
調べられるのは特定の染色体異常のリスクであり、すべての先天性疾患や、自閉症などの発達障害がわかるわけではありません。
この限界を正しく理解しておくことが非常に重要です。

「NIPTで陰性だったから、すべて安心」と考えるのは誤りであり、後に「こんなはずでは」という別の形の 後悔につながる可能性も否定できません。

NIPTは確定診断ではない

NIPTは非常に精度の高いスクリーニング検査ですが、確定診断ではありません。
「陽性」という結果は、「リスクが高い」ことを意味します。

確定診断のためには、羊水検査などを受ける必要があります(多くのクリニックでは、陽性時の羊水検査費用を補助する制度を用意しています)。

倫理的な側面と向き合う覚悟

NIPTの結果によっては、人工妊娠中絶という非常に重い決断を迫られる可能性があります。
そのため、「命の選別につながる」という倫理的な議論が存在します。

検査を受ける前に、この点についてご夫婦で深く話し合い、自分たちの生命倫理観と向き合い、どのような結果が出ても、その先どうするのか、という覚悟を持つことが求められます。

*参考:
日本医学会「医療における遺伝学的検査・診断に関するガイドライン」(2022改定)

信頼できるクリニック選び

NIPTを提供する施設は増えていますが、認可施設と認可外施設があり、検査内容、費用、カウンセリング体制、陽性時のサポートなどが異なります。

どこで検査を受けるかは非常に重要です。

お住まいの地域や、重視するポイント(費用、サポート体制、検査項目など)に合わせて、信頼できるクリニックを選びましょう。

後悔しない選択をするために|出生前診断との向き合い方

後悔しない選択をするために|出生前診断との向き合い方

出生前診断を受けるか、受けないか。
どちらを選んでも、「後悔」の可能性はあります。

大切なのは、その可能性を理解した上で、ご夫婦で納得できる選択をすることです。

そのためにできることを、改めて整理します。

1. 夫婦で本音を徹底的に話し合う

当たり前かもしれませんが、これが最も重要です。

  • なぜ検査を受けたい(受けたくない)のか? 不安の源は何か? 何を期待しているのか?
  • 検査で何を知りたいのか? 具体的にどの疾患のリスクを知りたいのか?
  • もし陽性だったらどうするか? 妊娠継続か中絶か、それぞれの選択をした場合の将来像は?

加えて、次の2点も大切なことです。

お互いの価値観の共有

生命観、家族観、子育て観、経済状況、仕事との両立、上の子への影響などを包み隠さず共有しましょう。
パートナーの意見や不安にしっかり耳を傾けることが大切です。

意見が食い違う場合は、なぜそう思うのか、その背景にある価値観や恐れは何か、根気強く対話を重ね、お互いを理解しようと努めることが、後悔しないための第一歩です。

親族(両親など)からのプレッシャーとどう向き合うか

高齢出産の場合など、ご両親から検査を勧められる、あるいは逆に反対されるといったケースも少なくありません。

ご夫婦の意思を尊重してもらうことが基本ですが、なぜ親がそう言うのか(心配、価値観など)も理解しようと努め、夫婦で決めた方針を毅然と、しかし丁寧に伝える準備も必要かもしれません。

親の意見に流されて後で後悔しないためにも、まずは夫婦間の意思統一が最優先です。

これらの点について、感情的にならず、時間をかけて、本音で話し合いましょう。
私たち夫婦も、これらの点について、夜な夜な、何度も話し合いました。

意見が食い違うこともあるかもしれませんが、お互いの考えを理解し、尊重し合うプロセスそのものが大切です。

2. 正確な情報を集める

出生前診断には様々な種類があります。

NIPTだけでなく、他の検査(超音波検査、母体血清マーカー検査、羊水検査など)についても、メリット・デメリット、わかること・わからないこと、費用、リスクなどを正確に理解しましょう。

検査の種類費用の目安特徴
超音波検査数千円~1万円非侵襲で安全。胎児の形態や発育状態を確認。
母体血清マーカー検査4~5万円程度血液検査で染色体異常のリスクを確認。非確定的。
新型出生前診断(NIPT)20万円前後血液検査で高精度にリスクを検出。非侵襲。
羊水検査※15万円前後羊水を採取し確定診断が可能。わずかに流産リスクあり。
絨毛検査※15万円前後絨毛を採取し確定診断が可能。羊水検査よりややリスクが高いとされる。

※NIPTで陽性だった場合などに受けるのが一般的。

インターネットの情報だけでなく、信頼できる書籍や、かかりつけの産婦人科医、自治体が提供する情報なども参考に、様々な情報を集めましょう。

3. 専門家の視点を「主体的に」活用する

かかりつけ医への相談

まずは、妊娠経過をよく知るかかりつけの産婦人科医に相談しましょう。

一般的な情報や、必要であれば専門機関への紹介をしてくれます。

遺伝カウンセリングの活用

臨床遺伝専門医や認定遺伝カウンセラーは、出生前診断に関する正確な情報提供、遺伝に関する相談、そしてご夫婦の意思決定支援のプロです。

中立的な立場で、悩みに寄り添い、考える手助けをしてくれます。

費用がかかる場合もありますが、受ける価値は非常に高いと言えます(NIPTクリニックによっては無料で受けられる場合もあります)。

遺伝カウンセリングについては、日本遺伝カウンセリング学会(JSGC)公式サイトでわかりやすく解説されています。

4. 長期的な視点と「もしも」を具体的に想像する

短期的な感情だけでなく、長期的な視点も持って考えてみましょう。

  • 受けなかった場合の未来:
    もし検査を受けずに出産し、子どもに障害があった場合、どのような生活が待っているか?
    育児、仕事、経済面、家族関係はどう変化するか?
    数年後、数十年後、自分たちはその状況を受け入れ、前向きに暮らしているだろうか?
  • 受けた場合の未来(陽性だった場合):
    もし陽性で中絶を選択した場合、その後の精神的な影響は?
    夫婦関係や次の妊娠への影響は?
    陽性でも出産を選択した場合、どのような準備が必要で、どのようなサポートが得られるか?
    その選択をした自分たちを、将来肯定できるだろうか?
  • 「後悔」のかたちを考える:
    どちらの選択をした場合に、どのような「後悔」や「割り切れない気持ち」が残る可能性があるか?
    自分たちにとって、どちらの後悔のほうがより重く、向き合いがたいと感じるか?

5. 特定の状況にある方は、より慎重な検討を

不妊治療の末に授かった待望の妊娠、過去の流産・死産の経験、シングルでの出産など、特別な背景を持つ方にとっては、出生前診断の決断はさらに重く、複雑な感情を伴うものです。

周りの意見に流されず、ご自身の状況と気持ちを最優先にし、必要であれば心理的なサポートも積極的に利用しながら、時間をかけて考えていくことが大切です。

6. 時間的な制約も考慮する

NIPTをはじめ、出生前診断には受検可能な時期があります。

特にNIPTは妊娠10週頃から16~18週頃までとされることが多いため、もし検討するなら、あまり悩みすぎていると時期を逃してしまう可能性も。

情報収集や相談は、余裕をもって早めに始めることをおすすめします。

もしNIPTで陽性(リスク高)の結果が出たら?

もしNIPTで陽性(リスク高)の結果が出たら?

万が一、NIPTで陽性(染色体異常のリスクが高い)という結果が出た場合、大きな不安と動揺に見舞われるのは当然です。

しかし、その後のサポート体制があることを知っておいてください。

確定診断へ進むか検討

まずは、羊水検査などの確定診断を受けるかどうかを検討します。

NIPTはスクリーニング検査です。
まずは羊水検査などの確定診断を受けるかどうかを、医師やカウンセラーと相談しながら検討します。

多くのNIPTクリニックでは、陽性時の羊水検査費用を全額または一部負担する制度がありますので、事前に確認しておきましょう。

専門家との詳細な相談

医師や遺伝カウンセラーから、診断結果の詳細、考えられる赤ちゃんの状態、今後の選択肢(妊娠継続か中絶か)、利用できる医療・福祉サポートなどについて、時間をかけて詳しい説明を受けましょう。

疑問や不安は、納得できるまで質問することが大切です。

夫婦での再度の話し合いと決断

確定診断の結果や専門家の意見を踏まえ、改めて夫婦で今後どうするかを話し合います。

どちらの選択をするにしても、それは非常に重い決断です。
お互いを支え合い、時間をかけて結論を出す必要があります。

心理的サポートと「後悔」との向き合い方

遺伝カウンセリングでは、心理的なサポートも受けられます。
また、必要であれば臨床心理士などの専門家を紹介してもらうことも可能です。

陽性という結果や、その後の決断によって「後悔」や罪悪感を感じてしまうことは少なくありません。
しかし、その感情を否定せず、受け止め、専門家のサポートを得ながら時間をかけて向き合っていくことが大切です。

「あのときこうすれば」という後悔ではなく、「これからのためにどうするか」に焦点を移していく手助けを得ましょう。

陽性時のサポート体制は、NIPTを受けるクリニックを選ぶ上で非常に重要な要素です。
カウンセリング体制や費用補助の有無などを事前にしっかり確認しておきましょう。

まとめ:後悔しない選択のために、そして信頼できるNIPTクリニックへ

「出生前診断を受けなかったら後悔する?」

このブログ記事を通して、この問いがいかに複雑で、個人的なものであるかを感じていただけたでしょうか。

絶対的な正解はありません。
しかし、後悔の可能性を限りなくゼロに近づけるためのプロセスは存在します。

それは、

  1. 信頼できる情報を主体的に集め、理解すること
  2. パートナーと本音で、深く、納得いくまで話し合うこと
  3. 必要に応じて、医師や遺伝カウンセラーの専門的な視点を借りること

この3つのステップを丁寧に踏むことです。

そして、これらのプロセスを経て、もしあなたが 「NIPTを受けることが、自分たち家族にとって後悔しないための道だ」 と考えたならば、次の重要なステップは 「信頼できるクリニックを選ぶこと」です。

検査の精度はもちろん、カウンセリング体制、陽性だった場合のサポート、費用など、総合的に判断し、安心して任せられる施設を選びましょう。

私たち夫婦の経験やリサーチからは、以下の3つのクリニック(認可外施設)をおすすめします。

クリニック名基本検査費用検査可能週羊水検査の負担結果通知日数特長
平石クリニック198,000円妊娠6週~全額負担最短2日全国提携院多数。実績豊富で顧客満足度も高い。私たち夫婦が利用。
DNA先端医療198,000円妊娠9週~全額負担最短2日全国提携院多数。認定遺伝カウンセラーと何度でも無料相談可能。
ミネルバクリニック176,000円妊娠6週~15万円まで負担10~14日程度オンライン診療対応。国内唯一の高精度スーパーNIPT実施可能。

全国からのアクセス(提携院やオンライン診療)も良く、サポート体制も比較的整っているため、NIPTを具体的に検討する際の有力な候補として挙げられます。

なお、上記のNIPTをおすすめする詳しい理由については、以下の記事で解説しています。

NIPTを受けられる期間は限られています(一般的に妊娠10週~18週頃)。
もしNIPTを検討されているなら、後悔しないためにも、早めに上記のクリニック情報などを確認し、比較検討されることを強くおすすめします。

今回の記事が、あなたの「後悔しない選択」のために少しでもお役に立てば幸いです。

今回紹介したNIPT(新型出生前診断)
  • NIPT 平石クリニック【実績・安心感を重視するなら】:
    全国に提携クリニックがあり、羊水検査は全額負担。
    私たち夫婦も受けた、安心しておすすめできるNIPTです。
  • DNA先端医療NIPT【専門家への相談を重視するなら】:
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    費用はNIPTの中では比較的安価で、オンライン診療にも対応しています。