自閉症の子どもと目が合わない……どの程度ならOK?【対策も紹介】

目が合わない自閉症児……どの程度ならOK?【目を合わせるための方法について】
ケンサク

ケンサク

はじめまして、ケンサクといいます。
知的障害を伴う自閉症の娘(ピノ子)への療育に奮闘中の父親です。

ー主な経験ー
■療育
◎前職で児童発達支援事業立ち上げに携わる
◎約10の療育(児童発達支援事業所)を体験
■出生前診断・臍帯血(※妻)
◎3人目の妊娠にて新型出生前診断(NIPT)
◎2人目・3人目の出産にて臍帯血を保管
■教材
◎学校教材の編集・制作経験(約7年)
◎発達障害児に役立つ教材の分析

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「自閉症の子どもと目が合わない……どの程度なら大丈夫なのかな。。」と心配されている親御さんへ。
目が合わない程度は人それぞれで、自閉症の子どもたちは目が合わないことがあっても、さほど気にしなくてよい場合もあります。ただし、目が合わないことが原因でコミュニケーションに支障をきたす場合も。
今回は、自閉症の娘を持つ私の経験をもとに、目を合わせる方法についても紹介します。

この記事を読んでわかること
  • 自閉症の子どもと目が合わない理由
  • 自閉症の子どもと、どの程度目が合わないなら大丈夫か
  • 自閉症の子どもと目を合わせる方法

この記事を読めば、自閉症の子どもと目を合わせるための具体的な方法がわかります。
自閉症である、私の娘に対して実践して効果のあった方法を紹介していますので、ぜひ参考にしてください!

自閉症の子どもと目が合わない……どの程度ならOK?

自閉症の子どもと目が合わない……どの程度ならOK?

そもそも、目が合わないのは自閉症の子どもの特徴?

自閉症の子どもが目を合わせない(目が合わない)のは、自閉症の特徴の一つです。ただし、目が合わないからといって、必ずしも自閉症であるとは限りません。特に小さい子どもは視力が発達していなかったり、物や人の顔の認識能力がまだ未熟であることもあります。

自閉症の子どもたちに限って言うと、確かに目を合わせることが苦手であることが多いので、友達や大人とコミュニケーションを取る際に支障が生じることがあります(私の娘のピノ子もそうです)。
また、通常であれば視線を合わせることで相手の感情や意図を読み取ることができますが、目を合わせないことにはそうもいきません。

ピノ子も3歳くらいまでは全然目が合わないので本当に苦労しました。。

とはいえ、自閉症のピノ子でも2歳くらいから少しずつ療育を始めることで、今では目を合わせてもらう回数が本当に増えたと実感しています

なお、早期療育のメリットなどについては以下の記事で詳しく紹介していますので、よかったらご覧ください。

自閉症の子どもと目が合わない理由は?

自閉症の子どもが目を合わせない理由は、私が様々な療育機関や書籍で得た情報だけでも諸説ありましたが、「自閉症の子どもは視線を合わせることで脳が過剰反応して不快感を感じるため、目を合わせないようにしている」というのが、よく言われてきた印象です。

ピノ子に関して言えば、1歳くらいから目が合わないというか「目をそらす」ことをしていた印象でした。目を合わせようとすると、プイっとそっぽを向かれてしまうのです。。今思えば、「あえて目をそらしていたんだなあ……」と感じています。

自閉症の子どもと目が合わない場合でも、どの程度なら大丈夫?

では、どの程度目を合わせることができれば大丈夫なのでしょうか。これも私が色々なところから話を聞いた中では、結論、コミュニケーションを自然に取れれば問題ないと言えそうです。親やお友達が不自然に感じたり、困らないレベルであればよいのではないでしょうか。

ちなみにピノ子は、「名前を呼んでも振り向かない」「目の前で話しても目を合わせない」「写真を撮るときにカメラ目線ができない」……不自然に感じることが多々ありました。。

上記のように、明らかに目が合わないと場合の対処法や療育方法については次からご紹介しますので、参考にしてみてください。

自閉症の子どもと目が合わないときの対策

自閉症の子どもが目を合わせる練習方法について、ピノ子も実践した具体的な療育方法をご紹介します。

興味を示しているものに顔を近づけて、子どもの視界に入る

自閉症の子どもと目が合わない……どの程度ならOK?「興味を示しているものに顔を近づけて子どもの視界に入る」

おもちゃ、絵本、テレビなど、子どもの好きなものであれば何でもよいです。

たとえばピノ子はおままごとのおもちゃが好きなので、野菜や果物のおもちゃで遊んでいるときに「にんじんあったね!」「トマト美味しそうだね!」といったかたちで興味を示しているものに共感しつつ、自分の顔を近づけます

また、食事で介助して食べさせるときは、親の顔の前に食べ物を持ってくることで目を合わせるようにするのです。(半ば強引ですが……)

なお、自閉症児におすすめのおもちゃについては以下の記事で詳しく紹介していますので、こちらもご覧になってください。

目のトレーニングをする

自閉症の子どもと目が合わない……どの程度ならOK?「目のトレーニングをする」

目が合わない自閉症の子どもは、目の動きが弱いことがあります。ピノ子もそうなのですが、動いているものを追視したりするのがすごく苦手でした。。

これに対して、たとえば絵本を読むときには指を指しながら読んであげたり、子どもの指を使って絵をなぞらせるなどして、目の動きを鍛えます。また、おもちゃの車などの動く物を目で追わせるのも有効です。

絵本の読ませ方などについてはこちらの記事でも紹介していますので、よかったらご覧ください。

ちなみに、ピノ子の場合は食へのこだわりが強いので、「親の顔の前に食べ物を持ってきて食べさせる」というのが一番効果があったと思います。こうすると嫌でも親が視界に入ります(笑)
とはいえ、半年~1年くらい続けて、ようやく少しずつ目が合うようになってきたというのが現状です。。

もちろん子どもによって特性は異なりますので、好きなものをうまく活用して、目線を合わせられるように取り組んでみてください。

まとめ

自閉症の子どもと目が合わないと、私たち親も落ち込んでしまって目を合わせることをしなくなってしまうのではないでしょうか。
私たち夫婦も実際にそういう時期がありましたが、早くから目を合わせるように療育に取り組むことをおすすめされ、今では定型発達の子ども程ではなくても、目が合う回数が本当に増えたと実感しています

ピノ子はまだまだできないことがたくさんありますが、それでも目が合うようになったからこそ、日常生活でできるようになったことも増えました。そういう点では、もしまだ療育をされていない場合は、早めに取り組んでいただくことをおすすめします

おすすめの療育については以下の記事で詳しく紹介していますので、興味のある方はぜひご覧ください。

今回の記事が少しでもお役に立てば幸いです。

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