「軽度知的障害があると勉強できないのかな……」「軽度知的障害でもある程度は勉強させたいな……」という親御さんへ。
私の娘は“重度”知的障害を持つ自閉症ですが、勉強方法を工夫することで、ある程度の勉強(学習)には取り組めています。
このブログ記事では、そんな娘の実体験や、軽度知的障害を持つ周囲の子どもの話をもとに、おすすめの勉強方法について紹介します。
- 軽度知的障害の子どもが勉強できない傾向にある理由
- 軽度知的障害の子どもの勉強方法(重度知的障害でも効果のあった方法)
- おすすめの教材
軽度知的障害の子どもが効果的に学ぶための方法や、親としてできるサポートのポイントを具体的に紹介します。おすすめの教材も紹介していますので、ぜひ参考にしてください!
※本記事にはプロモーションが含まれています。
知的障害や発達障害を持つ子におすすめの教材は、以下の記事で詳しく紹介しています。
目次
軽度知的障害の子は勉強できない?
「軽度知的障害の子どもは勉強できない」というのは、確かに定型発達の子どもと比べるとそういう傾向があるでしょう。しかし「やり方次第で、ある程度勉強できるようになる」というのも事実です。
実際、私の娘のピノ子の周りにいる軽度知的障害を持つお子さん(未就学児)や、その兄弟で軽度知的障害を持つ小学生のお子さんの話を聞くかぎり、苦労しながらも何とか勉強についていっているという話を耳にします。
ピノ子の場合は重度知的障害を自閉症ではありますが、「勉強」とまではいかなくとも、その前段階といえる簡単な「学習」はこなせています。
(定型発達の子と比べて)勉強できない傾向があるのはなぜ?
「障害があるんだから勉強にも支障は出る」と言われたらそれまでなのですが、軽度知的障害の子への学習方法を考えるうえで、ここでは勉強できない原因についても少し触れておきます。
軽度知的障害とは?
そもそも、軽度知的障害とは、その名の通り知的障害の中でも症状が軽度とされる場合の知的障害です。IQの目安は50~69の水準で、抽象的な概念や複雑な指示を理解するのに時間がかかったり、他の子どもに比べて集中力が続かないことが特徴です。
しかし、軽度知的障害を持つすべての子どもが勉強できないわけではありません。理解のスピードや方法に違いがあるだけで、サポートがあれば徐々に学力をつけていくことが可能です。学習の場では、子ども一人ひとりに合わせた対応が重要であり、焦らず長い目で見守ることが必要です。
以下、未就学時期(幼児期)と就学以降で見られる特徴をまとめます。
未就学時期(幼児期)の特徴
幼児期の特徴としては、同年齢の子どもと比べて話せる言葉が少なく、意味を理解している言葉も少ないなど、言語の遅れが見られる傾向があります。
ピノ子は重度知的障害のため、言語はさらに遅れている状況です。。
とはいえ、軽度知的障害であれば、定型発達の子と比べてやや遅くても言葉を話せるようになる傾向があり、簡単な言葉のやりとりであれば理解できるようになります。
就学以降の特徴
小学校入学以降、徐々に読み・書き・計算といった学習に遅れが出たり、授業のスピードについていけなくなるといった傾向が見られます。
また、言葉を使ったコミュニケーションが苦手なので、学年が上がるに連れて複雑になっていく意思疎通が難しくなることも。さらに、日常生活ではお金の計算や時間の把握などが苦手といった特徴もあります。
通常の授業は一度に多くの情報を処理することが必要ですが、軽度知的障害の子どもはこれが難しく感じます。特に抽象的な概念を理解するのに時間がかかるため、算数・国語などで遅れが出やすい傾向があります。
学習障害と軽度知的障害の違いは?
学習障害(LD)と軽度知的障害は、異なる特徴を持つ障害です。
学習障害は、読み書きや計算など特定の学習分野においてのみ困難を感じる障害です。一方、軽度知的障害は、学習障害も含めて全体的な知能の遅れが見られ、学習全般において困難を感じることが多いです。
学習障害のある人は特定の分野でのみ支援が必要ですが、軽度知的障害のある人はより広範な支援が求められることがあります。
軽度知的障害の子どもの勉強方法【重度知的障害でも効果あり】
では、軽度知的障害の子はどのように勉強すればよいのでしょうか。娘のピノ子の周囲にいる軽度知的障害を持つ子や、重度知的障害であるピノ子自身の体験などから、次のような方法をおすすめします。
- 視覚的な要素(絵や写真など)を多く使用する
- 繰り返し学習を徹底する
- スモールステップで取り組む
- ポモドーロ・テクニックを活用する
- 簡潔に・具体的に教える
視覚的な要素(絵や写真など)を多く使用する
上述したように、軽度知的障害の子は読み・書き・計算などの短期的な記憶が苦手な傾向があります。たくさんの情報が一度に入ってきても処理できず、すぐに忘れてしまいます。その点、軽度知的障害の子は視覚優位の傾向があるので、絵や写真などを使うと覚えやすいのでおすすめです。
お子さんの成長度合いにもよりますが、たとえば漢字や数のインプットであれば、フラッシュカードのようなものを使用するのもよいでしょう。
繰り返し学習を徹底する
記憶することが苦手な軽度知的障害の子は、新しく学んだことを定着させるのも難しい傾向があります。よって、繰り返し同じ内容を学習することも大切です。
ただし、集中力が続かないのも特性としてありますので、短い時間で何度も復習するのがおすすめです。たとえば「この1週間は勉強の最初に必ずこれをやる!」といったように、可能な範囲で繰り返すとよいでしょう。
その際は、上述したように絵や写真を活用してあげると、より高い効果が期待できます。
スモールステップで取り組む
学習内容をスモールステップに分けることは、軽度知的障害の子どもにとって効果的です。上記の繰り返し学習にも少し共通しますが、大きな目標を設定するのではなく、小さな達成可能な目標を設定することで、成功体験を積むことができます。
たとえば漢字の学習では、一度に多くの漢字を覚えるのではなく数文字ずつ学ぶなど、理解を確認しながら進めることが重要です。
ポモドーロ・テクニックを活用する
ポモドーロ・テクニックとは、25分間の集中作業と5分間の休憩を繰り返すことで、集中力を高め、疲労感を軽減することを目的としたものです。集中力の続かない、軽知的障害の子どもの勉強方法にも活用できます。
また、このテクニックは上述したスモールステップ学習にも役立ちます。ポモドーロ・テクニックでは、各セッション(25分)で特定の課題に集中するため、自然と学習内容を細分化して進めることができます。
さらに、子ども自身が時間を意識し、自分で休憩を取ることで、自主的な学習習慣を身につけることも期待できます。
簡潔に・具体的に教える
軽度知的障害のある子は、「ちゃんとやって!」「しっかりやって!」というような漠然とした指示が通りにくい傾向があります。かといって、あまり複雑な指示をしても混乱するので、簡潔に・具体的な説明が必要です。(ピノ子の場合もまさにそうです。。)
たとえば「今日はこの見開き2ページをやろうね」よりも、「今日はこの問題からこの問題までやろうね」といったようにして、かつ、印などもつけてあげるとわかりやすいでしょう。それだけでも目的がはっきりして、勉強に取り組みやすくなることもあります。
やはり、普通に勉強させてもなかなか定着しないのが実情ですので……このような方法で少しずつ時間をかけて取り組む必要があります。当たり前かもしれませんが……ピノ子もそうですし、周囲の子の話を聞いていても、いきなり勉強できるようになるわけではありません。
知的障害を持つ子の親御さんは、もう聞き飽きているところもあるかもしれませんが……勉強においても「焦らず地道に」というのが一番の近道です。
しかし、重度知的障害のピノ子でも、がんばって取り組めていますので、軽度知的障害の子はもっと成長が期待できるでしょう。実際、周囲にいる軽度の子はピノ子よりもかなり成長が早いと実感しています。
実際に軽度知的障害の子どもが勉強するイメージは、以下の動画がわかりやすかったのでご紹介します。
軽度知的障害の子どもにおすすめの教材【無料お試し可】
上述したポイントに加えて、通信教育などの教材を利用すると効果が高まるのでおすすめです。参考までに、重度知的障害であるピノ子に効果があったものや、ピノ子の周囲にいる軽度知的障害を持つ子が取り組んでいるものをご紹介しておきます。
いずれも無料のお試しが可能なので、この機会にぜひ検討してみてください。
全家研ポピー
全家研ポピーは、シンプルでわかりやすい紙教材。他社よりもかなり安価で、気軽にお試しできます。発達障害の子どもでも取り組みやすい易しめの内容です。
全家研ポピーの口コミ
\コスパ抜群!シンプルな構成で発達障害の子にもおすすめ/
すらら
すららは発達障害の子どもに最適なタブレット学習教材です。字・イラスト・音声を組み合わせたゲーム感覚で学べるので、発達障害の子どもでも視覚的にわかりやすいのが特長です。
すららの口コミ
\発達障害の子でもタブレットで楽しく学べる/
四谷学院療育55段階プログラム
四谷学院療育55段階プログラムは、自閉症児教育で有名な武蔵野東学園監修の通信教育講座です。
わかるまでステップを細分化。「できた!」という成功体験を得やすく、自己肯定感を育むことが可能。幼児・小学生まで対応しています。
四谷学院の口コミ
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なお、上記の教材を含めて、知的障害や発達障害を持つ子におすすめの教材は、以下の記事で詳しく紹介しています。ピノ子に試して具体的にどのような成長があったのかについても書いていますので、「しっかり検討したい」という方はこちらもご覧ください。
>>【無料で試せる】発達障害の子ども向け教材7選|おすすめは通信教育
まとめ【軽度知的障害でも工夫次第で勉強できます】
軽度知的障害の子は定型発達の子と比べると勉強できない傾向もありますが、学習方法を工夫すればある程度勉強できるようになります。
- 視覚的な要素(絵や写真など)を多く使用する
- 繰り返し学習を徹底する
- スモールステップで取り組む
- ポモドーロ・テクニックを活用する
- 簡潔に・具体的に教える
これらのポイントを意識して、勉強に取り組んでみてください。加えて、ご紹介したような通信教育などの教材を活用するのも効果が高まるのでおすすめです。
子どもにしっかり勉強してもらうのは定型発達の子でも大変ですから……軽度知的障害の子はもっと大変です。。上述したような方法を色々試しながら、少しずつ定着させていきましょう。
ウチの場合は重度知的障害なので、さらに一筋縄ではいきませんが……がんばって継続していきます!
今回の記事が少しでもお役に立てば幸いです。
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