自閉症?1歳で感じた違和感【運動発達は順調だった娘に見えた小さなサイン】

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お子さんの成長に悩む親御さんへ

なぜ、うちの子は療育で伸びないのか?

「療育に通っているのに、なぜか伸びない……」 かつての私と同じような悩みをお持ちの親御さんへ。
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ケンサク

ケンサク

知的障がい支援士

はじめまして、ケンサクといいます。
重度知的障害を伴う自閉症の娘を育てる父親です。
「元・教材編集者」のスキルと専門資格を活かし、家庭で無理なく実践できる療育ノウハウを発信しています。

【資格】
◎知的障がい支援士
◎子ども発達障がい支援アドバイザー

【経験・実績】
◎教材出版社で教材編集・制作(約7年)
◎情報の「スモールステップ化」が得意
◎児童発達支援事業の立ち上げに関与
◎10ヶ所以上の療育施設を比較・体験
◎SNS総フォロワー2,500人以上

専門知識と実体験をもとに、障害児育児の「困った」を解決し、親子で笑って過ごすためのヒントをお届けします。

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「歩くのは早かったのに、なんとなく違和感がある」
「運動面では遅れていないのに、目線や反応がどこか気になる」

そんな言葉にしづらいモヤモヤを抱えてこの記事にたどり着いた方へ。

はじめまして、ケンサクと申します。
重度知的障害を伴う自閉症の長女を育てる父親です。

最初にお伝えしたいのは、1歳の違和感だけで自閉症と決めつける必要はないということです。

一方で、親が感じる違和感は、相談につながる大切なきっかけになることもあります。

わが家の長女は、3か月で首がすわり、4か月で寝返り、8か月でつかまり立ち、11か月でひとり歩きと、運動発達はむしろ順調でした。

それでも、名前への反応、指さし、発語、他児への関心の部分で、どうしても拭えない違和感がありました。

このブログ記事は「自閉症かどうかを判断する」ためのものではなく、「不安を整理し、相談すべきかを冷静に考える」ための記事です。

同じように迷っている方の、判断材料のひとつになれば嬉しいです。

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1歳の違和感だけで自閉症と決めつけなくていい

1歳の違和感だけで自閉症と決めつけず複数の観点で見ることを示す画像

1歳前半は、発達の個人差がとても大きい時期です。

言葉が遅い、目が合いにくい、指さしがない……どれか一つだけを取り出して、自閉症かどうかを判断することはできません。

専門家も通常、次のような複数の観点を組み合わせて見ています。

  • 目線が合うか
  • 名前を呼んだときの反応
  • 指さし(共感・要求・応答)
  • 模倣(バイバイ、パチパチなど)
  • 他の子どもや人への関心

加えて、聞こえの問題、性格、その日の体調、環境の影響でも、似たような様子は見られます。

たとえば名前を呼んでも振り向かない場合、聴覚に課題があるケースもあり、まず小児科や耳鼻科での確認が必要なこともあります。

なお、1歳半・2歳前後では「M-CHAT-R/F」というスクリーニングツールが使われることがありますが、これは診断ではなく、相談の入口になる質問紙です。

家庭で点数を出して「自閉症かどうかを決める」ためのものではありません。

この記事もまた、自閉症かどうかを判断するためのものではなく、相談に動くべきか、もう少し様子を見てよいかを整理するための材料として読んでいただければと思います。

わが家の娘は、運動発達は順調だった

1歳前に歩き始めるなど運動発達は順調だった子どもの成長記録を表す画像

長女の身体的な発達は、0歳台を通じてむしろ順調でした。

月齢身体発達当時の受け止め
3か月首がほぼすわる順調だと思っていた
4か月寝返り大きな心配はなかった
8か月つかまり立ち・つたい歩きむしろ早い方だと感じた
11か月ひとり歩き「発達は問題ないのでは」と迷った

だからこそ、私たち夫婦は「歩けているのだから大丈夫なのでは」と何度も思っていたんです。

健診でも、運動面では特に指摘がありませんでした。

けれど、身体の発達とは別に、親子のやり取りや人への関心の部分で、どうしても拭えない違和感が残っていました。

「歩くのが早い=発達に問題なし」とは限らない、というのは、当時の自分たちに一番伝えたかったことです。

それでも1歳前半から気になっていた違和感

1歳前半から名前への反応や指さしなど小さな違和感を感じていた場面の画像

運動面は順調でしたが、1歳前半から次のような場面で「ん?」と感じることが繰り返しありました。

一覧で並べると「自閉症のサインそのもの」のように見えてしまいますが、当時はそれが特性なのか、個人差なのか、判断はできませんでした。

  • 名前を呼んでも振り向かない
    静かな部屋で何度呼んでも反応がなく、「もしかして耳が聞こえないのでは」と本気で心配になりました。後日、小児科と耳鼻科で確認したところ、聴力には問題ありませんでした。
  • 指さしで「見て」を共有しない
    公園で犬を見ても、空に飛行機が飛んでいても、こちらに知らせようとする指さしがありませんでした。
  • 喃語や発語がほとんどない
    「あーうー」のような赤ちゃんらしいおしゃべりも少なく、家の中が妙に静かでした。
  • 他の子に関心が薄い
    支援センターに行っても、同年代の子どもに近づこうとせず、輪に入ることがありませんでした。
  • 読み聞かせの場で座っていられない
    絵本の会では座っていられず、すぐに歩き回ってしまいました。
  • 偏食が強い
    食感や見た目で強く拒否し、食べられるものが限られていました。
  • 1つのおもちゃに集中して遊び込めない
    ひとつのものに腰を据えて遊ぶというより、次々と気が逸れていく印象でした。

今振り返ると気になる点でしたが、当時の私たちには、それが自閉症と関係するのか、単なる個人差なのか判断できませんでした。

大切なのは、ここから「決めつける」ことではなく、気になる点を記録しながら、複数の場面で重なっていないかを見ていくことだと思います。

単発のサインより、複数の違和感が重なるかを見る

単発のサインではなく複数の違和感の重なりを見る判断基準を示す画像

「いくつ当てはまったら自閉症」というような数え方は、独自基準になりやすく、正確ではありません。

それよりも、次のような観点で重なりを見たほうが、相談の判断には役立ちます。

見方相談を考えやすい状態
頻度たまたまではなく、何度も見られる
場面家、外出先、健診、保育園など複数場面で見られる
組み合わせ発語だけでなく、反応・指さし・視線・模倣も気になる
変化月齢が進んでも大きく変わらない
親の負担毎日の育児で強い不安や困りごとになっている

特に重要なのは「親の負担」の項目です。

育児の中で繰り返し不安を感じる、夫婦で話し合っても解決しない、という状態が続いているなら、それ自体が相談の理由になります。

わが家が相談に動いた流れ

1歳4か月から発達相談や受診へ進んだ家庭の相談の流れを示す画像

具体的に、わが家がどの順番で動いたかを記録として残しておきます。

同じように迷っている方の、ひとつの参考になれば。

時期娘の様子わが家の行動
0歳台運動発達は順調。ただし他児への関心、偏食、座れなさに違和感家庭で様子を見る
1歳4か月発達面の気がかりが続く市の発達相談に電話
1歳5か月名前への反応が薄く、聴力も心配小児科・耳鼻科を受診
1歳6か月発語なし、視線が合いにくい、他児への関心が薄い、名前への反応なし、指さしなし保育園入園、観察継続
2歳0か月大きな変化が見られない市の発達センター相談開始
3歳1か月医師診察知的障害を伴う自閉症と診断

最初に電話したのは、市の発達相談。

「診断してほしい」ではなく、「気になることがあるので一度話を聞いてほしい」というスタンスでした。
電話自体は10分程度で終わり、後日改めて面談の予約を取った記憶があります。

聴力の確認のために小児科・耳鼻科を受診したのは、「自閉症かどうか」を確かめるためではなく、ASD以外の可能性をひとつずつ確認していくためでした。

これは振り返っても、やってよかったと思っています。

相談前に記録しておくとよかったこと

発達相談前に名前への反応や指さしなどを記録しておく様子を表す画像

専門家への相談で一番役立つのは、客観的な記録です。

「気になります」だけだと、お互い話の手がかりが少なく、もどかしいやり取りになりがちです。

当時の私たちが「これを記録しておけば、もっと早く整理できた」と感じる項目を表にまとめました。

記録すること書き方の例
名前への反応静かな部屋で3回呼んでも振り向かなかった
指さし犬や飛行機を見ても、親に知らせようとしなかった
視線遊んでいる時に目が合いにくかった
他児への関心支援センターで同年代の子に近づかなかった
食事食感や見た目で強く拒否した
座れなさ読み聞かせの会で座っていられず歩き回った
親の困りごと外出が怖い、相談するか迷う、夫婦で温度差がある

文字での記録に加えて、短い動画を残しておくのもおすすめです。

説明では伝わりにくい癇癪の様子や、名前への反応のなさは、10〜30秒の動画があるだけで、相談員にとっての情報量が一気に増えます。

相談しても、すぐ診断されるとは限らない

発達相談はすぐ診断される場ではなく不安を整理する場であることを表す画像

「相談したら自閉症と言われてしまうかもしれない」と怖くて動けない方も多いと思います。
私もそうでした。

ですが実際には、相談に行ったからといって、その場で診断が下りるわけではありません

1歳前半で確定診断が出ることはむしろまれで、わが家も診断は3歳1か月まで待つことになりました。

相談はあくまで「親の不安を言語化する場所」であり、こんな役割を持っています。

  • 気になる点を、第三者の視点で整理してもらえる
  • 聴力など、ASD以外の可能性を一緒に検討してもらえる
  • 必要に応じて、次の支援(療育・発達検査など)につないでもらえる
  • 「様子を見ましょう」と言われた場合でも、相談の経緯が記録に残る

「様子見」で終わることもあります。

でもそれは「異常なし、もう来なくていい」という意味ではなく、「現時点では判断できないので、変化を見ていきましょう」という意味です。

不安が続くなら、再度相談してまったく問題ありません。

1歳半健診まで待つべきか、先に相談すべきか

1歳半健診を待つか先に発達相談するかの判断をやさしく示す画像

ここが、一番迷うところだと思います。
健診まであと数か月、その間に動くべきか、健診で相談すれば足りるのか。

状況別に整理すると、こうなります。

状況対応
気になる点が1つだけで、月齢相応の変化もある記録しながら健診で相談
名前への反応・指さし・発語・視線など複数気になる健診前でも自治体に相談
聞こえが心配小児科・耳鼻科で確認
親の不安が強く、育児がつらい早めに相談してよい
家族に「考えすぎ」と言われる記録を見せて共有する

健診を待つこと自体が悪いわけではありません。

ただ、「親の不安が強くて育児がつらい」状態であれば、健診を待たずに相談していいと私は思います。

相談員は、子どもの発達だけでなく、親の負担にも目を向けてくれる存在です。

診断前に、家庭で“頑張りすぎなくてよかった”こと

診断前に家庭で頑張りすぎず子どもの好きな遊びに寄り添う様子の画像

ここは少し、当時の自分への手紙のような気持ちで書きます。

診断前、私たちは「何かしてあげなくては」と焦って、いろいろなことを試しました。

今振り返ると、やりすぎなくてよかったことのほうが多かったように思います。

  • 発語させようと詰め込みすぎない
    毎日「これは何?」と問いかけ続けても、本人の不安を増やすだけでした。
  • できないことを毎日テストしない
    「今日も指さししなかった」と毎日チェックすると、親の気持ちが先にすり減ります。
  • ネット検索で不安を増幅させない
    深夜に検索すると、最悪のケースばかりが目に入ってきます。
  • 子どもの好きな遊びに親が入る
    本人が夢中になっているものに、こちらから合わせていくほうが、結果的に関わりが増えました。
  • 言葉だけでなく、写真・実物・絵カードで伝える
    目で見てわかる手がかりがあると、本人も安心しやすかったようです。
  • 相談先につながるまで、親子の安心を優先する
    「療育で伸ばす」より先に、家の中の安心が土台になります。

なお、わが家で実際に効果があった、発語を促す絵本や、夢中になったおもちゃ、療育の選び方については、別記事でもまとめています。

悩みに合わせて、参考にしてください。

よくある質問

1歳の自閉症の違和感や発達相談に関するよくある質問を示す画像

Q

1歳で自閉症はわかりますか?

A

1歳の段階で確定診断が出ることはまれです。
1歳半頃からスクリーニングが行われ、診断は2〜3歳以降になることが多いです。

Q

1歳0〜5か月でも相談していいですか?

A

問題ありません。
むしろ「早すぎる相談」というものはなく、親の不安が強いタイミングが相談のタイミングです。

Q

歩くのが早ければ自閉症ではありませんか?

A

そうとは限りません。
わが家の長女は11か月でひとり歩きしていましたが、後に自閉症と診断されました。
運動発達と社会性の発達は別軸で見る必要があります。

Q

名前を呼んでも振り向かないのは耳の問題ですか?

A

可能性のひとつです。
まず小児科・耳鼻科で聴力を確認することをおすすめします。
聴力に問題がなければ、別の観点で見ていくことになります。

Q

指さししないだけでも相談すべきですか?

A

指さしひとつだけで判断する必要はありませんが、月齢が進んでも変わらない、他のサインも重なっている、という場合は相談の理由になります。

Q

目が合うなら自閉症ではありませんか?

A

目が合うかどうかは大切な観点のひとつですが、それだけで判断はできません。
視線の使い方、共有の仕方、反応の頻度など、もう少し細かく見ていく必要があります。

Q

1歳半健診まで待ったほうがいいですか?

A

気になる点が1つで、月齢相応の変化があるなら、健診で相談で十分なこともあります。
ただし、複数の違和感が重なっている、親の不安が強い、という場合は、待たずに相談してかまいません。

Q

夫や祖父母に「考えすぎ」と言われたらどうすればいいですか?

A

言葉で説明しようとせず、記録や動画を見せるのが一番伝わりやすいです。
第三者(相談員)の意見を一緒に聞きに行くのも有効です。

Q

M-CHATでわかるのですか?

A

 M-CHAT-R/Fはスクリーニングツールであって、診断ではありません。
1歳半・2歳前後で使われ、相談のきっかけになるものです。
家庭で勝手に判定するのではなく、相談時の整理材料として扱うのが適切です。

Q

相談して「様子見」と言われたらどうすればいいですか?

A

記録を続けながら、変化があれば再相談してかまいません。
「様子見=もう来ないでください」ではないので、不安が続くなら遠慮なく次の相談に動いてよいと思います。

まとめ

最後にあらためてお伝えしたいことは、こうです。

1歳の違和感だけで自閉症と決めつける必要はありません。
一方で、親の違和感は、相談につながる大切な手がかりです。
「歩くのが早い=発達に問題なし」とも限りません。

わが家は、運動発達は順調でしたが、1歳前半から名前への反応、指さし、発語、他児への関心に違和感を感じ続け、1歳4か月で市の発達相談に電話しました。
そこから2年半をかけて、ゆっくりと診断にたどり着きました。

もし今、不安の中にいるなら、「診断を急ぐ」より「不安を整理する」ことから始めてみてください。
記録をつけ、できれば動画を残し、複数の場面で重なる違和感があれば、相談先に電話を一本かけてみる。
それだけで、見える景色が変わってくると思います。

あなたの違和感は、気のせいではありません。
同時に、それがすべて自閉症のサインでもありません。

落ち着いて、一歩ずつで大丈夫です。

著者情報

ケンサク/重度知的障害を伴う自閉症の長女を育てる父親。知的障がい支援士、子ども発達障がい支援アドバイザー。教材編集・制作約7年、児童発達支援事業の立ち上げに関与、10か所以上の療育施設を比較・体験。詳細は運営者情報編集方針をご覧ください。

 

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