「妊娠中に旅行しても大丈夫かな……後悔しないかな……」「すでに旅行に行ってしまったけど大丈夫かな……」とお悩みの方へ。
私たち夫婦が妻の妊娠中に海外旅行をした経験などから、いわゆるマタ旅をする場合の対策や、旅行後にやるべきことについても紹介します。
- 妊娠中の旅行は安定期がおすすめ(でも対策を練らないと後悔する)
- 行くなら国内旅行がおすすめ(海外旅行は要注意)
- 旅行前・旅行後にやるべきこと
妊娠中に旅行する場合の注意点はもちろん、旅行後のケアまでわかります。私たち夫婦の実体験から、具体的な対策や注意点について紹介しますので、ぜひ参考にしてください!
*この記事は『はじめてママ&パパの妊娠・出産 (実用No.1シリーズ)』を一部参考にしています。妊娠初期から出産までの基本情報をはじめ、今回のテーマである妊娠中の旅行についても触れられています。
目次
妊娠中の旅行(マタ旅)は後悔する?【海外旅行に行った結果……】
当たり前かもしれませんが、妊娠中の旅行は慎重に計画を立てることが重要です。特に海外旅行の場合は、医療体制の違いや言語の壁など、予期せぬトラブルに遭遇する可能性が。
旅行するのであれば、できれば国内旅行を選択することをおすすめします。
旅行先を選ぶ際は、以下の点に注意しましょう。
- 医療機関へのアクセスが良好な場所
- 移動時間が短い場所
- 気候が安定している場所
- 食事や衛生面で安全な場所
また、旅行前には必ず主治医に相談し、旅行の可否や注意点について確認することが大切。妊娠中の体調変化は個人差が大きいため、自身の状況に合わせた判断が必要です。
旅行後は、体調の変化に注意を払い、少しでも気になる症状があれば速やかに医療機関を受診しましょう。妊娠中の旅行は楽しい思い出になる一方で、慎重な計画と準備が不可欠です。
後悔しないマタ旅のために、十分な情報収集と対策を心がけましょう。
妊娠初期の旅行は大変【特に海外旅行は後悔するかも。。】
私たち夫婦は、妻が長女の妊娠中に旅行(いわゆるマタ旅)に2回行きました。
1回目は妊娠初期の1ヶ月頃、2回目は安定期のときです。1回目はまだ妊娠に気づいておらず海外旅行(新婚旅行)に行ってしまい……結構苦労しました。。
2回目はその反省を踏まえて、近場でできるだけ負担のないように済ませた、という経緯です。
最初にお伝えしておくと、生まれてきた長女は体そのものは健康ですが、知的障害を伴う自閉症です。もちろん、妊娠中に旅行に行ったことが原因と一概には言えないでしょうが……もし海外旅行に行っていなければ……という後悔は、今でも少なからずあります。。
ちなみに、1回目の海外旅行はハワイへ行きました。
旅行の前半は特に問題なく、海に行ったり観光したり、食事やアクティビティを楽しんだりと、順調に過ごしていたのですが……中盤からだんだん妻の体調が怪しくなりはじめ、食欲もなくなり、頭痛や倦怠感も伴い、あげく後半には発熱までしてしまいました。。
帰りの飛行機もフライト時間が長かったので、相当つらかったです……ほとんど座っていることしかできないので。。妊娠中の旅行、特に海外旅行は体調管理が難しく、後悔する可能性が高いです。
私たち夫婦のように、妊娠初期に妊娠に気がつかず、しかも海外旅行に行くというケースはレアかとは思いますが……もし今妊活中で、同時に旅行の計画を立てているという方は、くれぐれもご注意ください。。妊娠中の旅行は慎重に検討する必要があります。
妊娠初期は当然まだお腹も大きくなく動きやすいので、旅行を楽しめるのは楽しめます。しかし、つわりはもちろん、それ以外でも私の妻のように体調が安定しないこともありますので……「比較的体調がいいから大丈夫だろう」という方でも、妊娠初期の旅行はおそらく後悔することになるかと思います。。
妊娠中の旅行は、特に初期は避けるべきです。もし旅行を検討している場合は、必ず事前に医師に相談し、適切なアドバイスを受けましょう。また、旅行先の選定やプランには十分な注意が必要です。妊娠中の旅行で後悔しないためにも、体調管理を最優先に考え、無理のない計画を立てることが大切です。
マタ旅をするなら安定期に【くれぐれも無理は禁物】
2回目の旅行は近場の温泉地に行きました。車で1時間くらいで行ける場所にして、歩く時間が長くならないように観光プランを考え、とにかく妻の体に負担のかからないことを最優先に考えました。妊娠中の旅行は、ママと赤ちゃんの健康を第一に考えることが大切です。
当たり前かもしれませんが、ホテル(旅館)の食事内容も妊婦用のメニューにしてもらいました。妊娠中は食事制限もあるため、事前に宿泊先に相談しておくことをおすすめします。
1泊2日の小旅行とはなりましたが、安定期だったこともあり体調を崩すこともなく、当面は難しくなる夫婦2人での旅行を満喫できました。安定期の旅行は、事前に無理のない旅行プランをしっかり考えていれば可能だと思います。
ただし、妊娠中の旅行は体調の変化に注意が必要です。
『はじめてママ&パパの妊娠・出産 (実用No.1シリーズ)』でも、旅行は妊娠5ヶ月以降が安心とされています。とはいえ、本当に無理は禁物。妊娠中の旅行では、体調管理が最も重要です。疲れを感じたら休息を取り、水分補給を忘れずに行いましょう。
マタ旅を計画する際は、かかりつけの産婦人科医に相談し、旅行の可否や注意点について確認することをおすすめします。医師のアドバイスを聞くことで、安全で楽しい旅行ができるでしょう。また、旅行中は緊急時に備えて、近くの産婦人科医院の場所も事前に調べておくと安心です。
妊娠何週目までの旅行が安全?
妊娠中の旅行の安全な時期は、一般的に妊娠16週(妊娠5ヶ月)から28週(妊娠8ヶ月)までと言われています。この期間は、妊婦さんにとって比較的安定した時期であり、マタ旅を楽しむのには最適。
ただし、個人差があるため、必ず主治医に相談してから計画を立てることが大切です。
- 妊娠初期(~16週):
流産のリスクが高く、つわりも起こりやすい時期であるため、旅行は控えるべきです。旅行が原因で流産することは稀ですが、万が一の場合、後悔することにもなりかねません。妊娠初期の旅行は、体調管理が難しく、リスクが高いため避けるのが賢明です。 - 妊娠中期(16週~28週):
安定期に入り、体調も安定していることが多いので、旅行に適した時期と言えます。ただし、安定期であっても、流産や早産のリスクがゼロになるわけではないので、注意が必要です。妊娠中期の旅行では、無理のない行程を組み、十分な休息を取ることが大切です。 - 妊娠後期(28週~):
お腹が大きくなり、身体への負担も大きくなるため、旅行は控えるべきです。特に臨月は、いつ陣痛や破水が始まってもおかしくない時期なので、旅行は避けましょう。妊娠後期の旅行は、早産のリスクが高まるため、医師の許可がない限り控えるべきです。
繰り返しになりますが、妊娠中の旅行はママと赤ちゃんの安全を第一に考え、慎重に判断することが大切です。また、旅行先の選択も重要で、医療機関へのアクセスが良好な場所を選ぶことが賢明です。
- 主治医に相談し、旅行の許可を得る
- 旅行先の医療機関を事前に調べておく
- 旅行保険に加入する(妊娠中の補償内容を確認)
- 無理のない行程を組む
- 十分な休息を取る
- 水分補給を忘れずに
妊娠中の旅行は、適切な時期と十分な準備があれば、素敵な思い出になります。ただし、体調の変化には常に注意を払い、少しでも異変を感じたら旅行を中止する勇気も必要です。安全で楽しいマタ旅を楽しんでください。
妊娠中に避けるべき旅行先やアクティビティ
妊娠中に避けるべき旅行先やアクティビティ(活動)は、体調への負担や衛生面でのリスクが高い場所、体に負担のかかる運動が含まれます。
何度も繰り返しになりますが、妊娠中の旅行はママと赤ちゃんの安全を第一に考えることが大切。妊娠中の旅行では、特に体調管理に気をつける必要があります。
旅行先やアクティビティを選ぶ際は、妊婦さんの体調や妊娠週数を考慮し、慎重に判断することが重要。旅行中は十分な休息を取り、無理のない行動を心がけましょう。
妊娠中の旅行で後悔しないためには、事前に医師に相談し、アドバイスを受けることをおすすめします。妊娠中の旅行は楽しい思い出になる一方で、リスクも伴うため、十分な準備と注意が必要です。
避けるべき旅行先
妊娠中の旅行では、安全性を最優先に考え、避けるべき旅行先があります。妊娠中の方は、以下の場所への旅行を控えることをおすすめします。
- 海外旅行:
医療費が高額になる可能性や、日本の医療体制と異なること、言葉の壁などから避けるべきです。特に妊娠中の旅行では、予期せぬトラブルに備える必要があります。 - 離島や僻地:
医療機関へのアクセスが限られるため、避けたほうがよいでしょう。妊娠中の旅行では、緊急時にすぐに医療機関を受診できる環境が重要です。 - 感染症が流行している地域:
妊娠中は感染症にかかりやすく、重症化するリスクもあるため、注意が必要です。妊娠中の旅行先として、衛生状態が良好で安全な場所を選ぶことが大切です。 - 高地や気圧の変化が激しい場所:
妊娠中の旅行では、急激な気圧の変化は避けるべきです。高山病のリスクや胎児への影響を考慮し、標高の高い場所への旅行は控えましょう。 - 極端な気候の地域:
妊娠中の旅行先として、極寒地や酷暑地域は避けるべきです。体温調節が難しく、母体にストレスがかかる可能性があります。
妊娠中の旅行を計画する際は、これらのリスクを十分に考慮し、安全で快適な旅行先を選びましょう。
避けるべきアクティビティ(活動)
- 激しい運動を伴うもの:
妊娠中の旅行では、ジェットコースター、パラグライダー、水中ダイビングなどの激しい運動は避けるべきです。これらは胎児への影響や妊婦の体調悪化のリスクが高いため、控えましょう。 - 転倒のリスクがあるもの:
登山、アスレチック、人混みでの観光など、転倒の危険性がある活動も避けるべきです。妊娠中は体のバランスが変化するため、転倒のリスクが高まります。安全な旅行のために、これらの活動は控えましょう。 - 長時間の移動を伴うもの:
妊娠中の旅行では、車や電車、飛行機での長距離移動は避けるべきです。長時間の移動は血行不良やむくみのリスクを高めます。移動時はこまめな休憩と水分補給が必要です。 - 高温になる場所:
妊娠中の旅行では、温泉(長時間の入浴)、サウナなどの高温環境も避けるべきです。体温上昇は胎児に悪影響を与える可能性があります。短時間の入浴なら問題ありませんが、長時間は控えましょう。 - 過度の疲労を伴う活動:
妊娠中の旅行では、長時間の観光や立ち歩きなど、過度の疲労を伴う活動も避けるべきです。体力の消耗は妊婦と胎児両方にストレスを与えるため、適度な休憩を取りながら無理のない旅行計画を立てましょう。
妊娠中の旅行では、これらのアクティビティを避け、安全で快適な旅行を心がけることが大切です。
まとめると、国内、それも近場で体に無理のない旅行がおすすめですが、「どうしても海外に行きたい……!」という方は、次に注意点をまとめていますので、参考にしてください。
妊娠中に海外旅行をする場合【注意点や対策は?】
環境の変化や医療体制の違いなど、予測できないリスクが多く存在する海外旅行は、妊娠中の方には決しておすすめはできません。特に、妊娠初期や後期の旅行は避けるべき。しかし、どうしても海外旅行を希望する場合は、十分な注意と対策が必要です。
海外旅行の主なリスク
妊娠中に海外旅行を検討している場合、以下のような具体的なリスクを十分に認識する必要があります。
- 医療費の問題:
海外では医療費が高額になる場合が多く、特に妊娠関連の治療は保険適用外となることがほとんどです。妊娠中の旅行で緊急事態が発生した場合、医療費が数百万円から数千万円単位になるケースも考えられます。こういった高額な医療費への対策を事前に検討することが重要です。 - 医療体制の違い:
日本の医療体制と異なり、言葉の壁や医療水準の違いなどで不安を感じることがあります。妊娠中の旅行では、安心して医療を受けられる環境が重要ですが、海外では日本と同等の医療を受けられない可能性があります。 - 緊急時の対応:
言葉が通じない、医療機関へのアクセスが悪いなどの場合は、適切な医療機関で適切な処置を受けるのが困難になる可能性があります。妊娠中の旅行では、緊急時の対応が遅れることで母体や胎児に深刻な影響を与えるかもしれません。 - 感染症のリスク:
環境や衛生状態の違いから、食中毒や感染症のリスクが高まります。妊娠中は免疫力が低下しやすく、重症化するリスクもあるため特に注意が必要。妊娠中の旅行では、衛生状態の悪い地域や感染症が流行している地域は避けるべきです。 - 長時間の移動:
長時間のフライトは、エコノミークラス症候群のリスクを高めます。また、飛行機の気圧の変化や乾燥なども、母体や胎児に影響を与える可能性が。妊娠中の旅行では、長時間の移動による身体的負担を考慮する必要があります。
妊娠中の旅行は、国内であってもリスクが伴います。特に海外旅行はさらにリスクが高まることを理解し、慎重に判断することが大切です。
海外旅行を計画する際の注意点
妊娠中の海外旅行は、慎重に計画を立てる必要があります。以下の注意点を意識して、安全で快適な旅行を心がけましょう。
- 目的地の医療環境を事前に確認する:
現地で緊急時に対応できる医療施設が近くにあるか、また、英語や日本語での対応が可能かどうかを確認しておきましょう。妊娠中は予期せぬ体調変化があるかもしれません。 - 海外旅行保険の確認:
妊娠中の海外旅行は保険適用外となる場合が多いため、事前に保険内容を確認することが重要です。妊婦特有のリスクをカバーする保険に加入しましょう。 - 食中毒や感染症のリスクが高い地域は避ける:
目的地の気候や食事が妊婦に与える影響も考慮しましょう。妊娠中は免疫力が低下しがちなので、衛生状態の良い地域を選びましょう。 - 長時間のフライトを避ける:
エコノミークラス症候群のリスクを減らすため、できるだけ短時間のフライトを選びましょう。妊娠中の旅行は体への負担が大きいです。 - 現地の緊急連絡先を把握する:
旅行先の病院や日本大使館の連絡先を事前に調べ、メモしておきましょう。妊娠中は万が一の事態に備えることが大切です。 - かかりつけ医の許可を得る:
旅行前に必ず主治医に相談し、旅行の可否や注意点について助言をもらいましょう。妊婦健診の結果も考慮に入れましょう。 - 無理のないスケジュールを立てる:
観光やアクティビティを詰め込みすぎず、十分な休憩時間を設けましょう。妊娠中の旅行は、ゆったりとしたペースで楽しむことが大切です。
これらの注意点を踏まえて、くれぐれも無理のない範囲で計画を立てるようにしましょう。
海外旅行保険のメリット
妊娠中の旅行では、海外旅行保険の選び方も非常に重要です。妊婦特有のトラブルに対応する保険が必要であり、一般的な旅行保険ではカバーされない場合もあるため、内容をしっかり確認しましょう。妊娠中の海外旅行は様々なリスクを伴うため、後悔しないよう慎重に判断することが大切です。
【海外旅行保険のメリット】
高額な医療費への備えや緊急時のサポートがあります。妊娠中は予期せぬ体調変化が起こる可能性があるため、十分な補償額が設定された保険に加入することが重要です。また、言葉の壁や現地の医療制度に不安がある場合でも、保険会社が病院の紹介や医療通訳などのサポートを提供してくれることがあります。
妊娠中に海外旅行を検討する際は、必ず旅行保険の内容をしっかりと確認し、自身の状況に合った補償内容であるかを確認することが大切です。特に、妊娠週数や渡航先によっては保険適用外となる場合もあるため、事前に確認することで後悔を防ぐことができます。
安全で快適な旅行のために、海外旅行保険は必須アイテムと言えるでしょう。
高額な医療費への備え
海外での医療費は高額になる場合があり、妊娠中の旅行では特に注意が必要です。妊娠関連の治療は保険適用外となることが多く、妊娠中の旅行では思わぬトラブルに見舞われる可能性があります。
たとえば、妊娠中の体調変化や緊急時の対応が必要となった場合、数百万円から数千万円単位の医療費が発生するケースも想定されます。妊娠中の旅行は、母体や胎児への影響を考慮し、慎重に計画を立てる必要があります。特に海外旅行の場合、言葉の壁や医療体制の違いなど、予測できないリスクが多く存在します。
そのため、万が一に備え、十分な補償額が設定された保険への加入が重要です。妊娠中の旅行保険選びは、一般的な旅行保険とは異なる点に注意が必要です。妊婦特有のトラブルに対応する保険を選ぶことで、安心して旅行を楽しむことができます。
妊娠中の海外旅行を検討する際は、必ず旅行保険の内容をしっかりと確認し、自身の状況に合った補償内容であるかを確認することが大切です。
緊急時のサポート
海外旅行保険に加入することで、言葉の壁や現地の医療制度に詳しくない場合でも、保険会社が病院の紹介や医療通訳などのサポートを提供してくれることがあります。言葉が通じない、医療機関へのアクセスが悪いなどの状況下で特に役立つでしょう。妊娠中の旅行では、このようなサポートがあると安心感が高まります。
たとえば、突然のつわりや体調不良で現地の病院を受診する必要が生じた場合、保険会社を通じて適切な医療機関を紹介してもらえる可能性があります。また、妊娠中の旅行で不安な点がある場合、24時間体制のサポートデスクに相談できるサービスを提供している保険会社もあります。
このような緊急時のサポートは、妊娠中の海外旅行において、万が一のトラブルに備える重要な安全網となります。
妊娠中の飛行機移動で気をつけるべきポイント
妊娠中の飛行機移動は、注意が必要な点が多くあります。飛行機内での気圧の変化や、長時間の座位による血行不良がリスクとなるため、以下のポイントを意識しておきましょう。
マタ旅で後悔しないためにも、これらの対策を十分に行うことが重要です。
- 座席選び:
通路側の席を選び、頻繁に立ち上がれるようにしましょう。妊娠中は頻繁にトイレに行く必要があるため、通路側の席は便利です。 - 水分補給:
こまめに水分補給を行い、脱水を防ぎましょう。機内は乾燥しやすいので、妊婦さんは特に注意が必要です。 - 着圧ソックスの活用:
血行を促進して、エコノミークラス症候群を予防しましょう。妊娠中は血栓ができやすいので、着圧ソックスは必須アイテムです。 - こまめに動く:
1時間に1回程度歩き回るなどして血行を良くし、足のむくみを防ぎましょう。座りっぱなしは避け、機内で可能な範囲でストレッチを行うのも効果的です。 - 適切な服装:
ゆったりとした服装を選び、体を締め付けないようにしましょう。妊婦さんの体調を考慮した服装選びが大切です。 - 機内食の選択:
妊婦向けの特別食がある場合は、事前に予約しておくとよいでしょう。つわりがある場合は、軽めの食事を選択することも検討しましょう。 - 安全ベルトの着用:
安全ベルトは腹部ではなく、骨盤の下に着用しましょう。胎児への影響を最小限に抑えるためです。
そのほか、航空会社によっては妊娠週数に応じて医師の診断書提出などの制限が設けられているため、事前に確認しておきましょう。
妊娠中に旅行する具体的なリスク【気をつけないと後悔する】
ご紹介したように、もし妊娠中に旅行するなら安定期に行くのがおすすめです。しかし、当然リスクも伴いますので、しっかり対策を練らないと後悔することになります。妊娠中の旅行は、楽しみにしていた分だけ後悔も大きくなる可能性があります。
妊娠中に旅行した際に考えられる主なリスクは、次の3つです。
- 母体や胎児への影響
- 早産・流産の危険性
- 感染症のリスク
これらのリスクを十分に理解し、適切な対策をとることが重要です。
母体や胎児への影響
妊娠中に旅行する場合、母体や胎児への影響を慎重に考慮する必要があります。
マタ旅に行くと、まず移動による負荷がかかります。前述したように飛行機は特に注意が必要ですが、車や電車での移動でも疲労が蓄積します。観光は楽しいですが、慣れない場所では気を使うことも多く、宿泊先が快適なホテルや旅館であっても、少なからずストレスがかかるものです。
母体にストレスがかかれば、当然体調を崩しやすくなります。そして、ストレスは胎児の発育にも少なからず影響します。妊娠中の旅行では、つわりや体調不良のリスクも高まるため、旅行を計画する際はできるだけ負荷がかからないプランを考える必要があります。
私たち夫婦の場合、妊娠初期の旅行(海外旅行)ではかなり精力的に動いてしまいました。あくまで推測ですが、長女が障害を持って生まれてきたのは、少なからずその影響もあったのではないかと後悔しています。。
また、妊娠中の旅行では、食事にも注意が必要です。旅先での食事は楽しみの一つですが、妊婦にとっては食中毒のリスクや栄養バランスの偏りなど、注意すべき点が多くあります。特に海外旅行の場合は、現地の水や生ものには十分注意し、妊婦に適した食事を心がけましょう。
さらに、長時間の移動や観光による疲労は、妊婦の血行を悪くし、むくみやエコノミークラス症候群のリスクを高める可能性があります。こまめな休憩や水分補給、適度な運動を心がけ、母体への負担を最小限に抑えることが大切です。
妊娠中の旅行は、楽しみと同時にリスクも伴うものです。母体と胎児への影響を十分に考慮し、無理のない旅行計画を立てることが、後悔のない旅行につながります。
早産・流産の危険性
妊娠中は、仮に安定期であっても体調が変わりやすく、少し動いただけでもお腹が張ってしまったり具合が悪くなってしまうケースがあります。そうなると、普段家で生活するのに比べて、早産や、最悪の場合流産してしまう危険性も高まります。旅行中の環境の変化や予期せぬ出来事が、妊娠中の体調に影響を与える可能性があるため、特に注意が必要です。
妊娠中の旅行では、移動や観光による疲労、気候の変化、食事の変化など、様々なストレス要因が存在します。これらのストレスが蓄積すると、お腹の張りや子宮収縮が起こりやすくなり、早産のリスクが高まる可能性があります。また、長時間の移動や立ち座りの繰り返しは、血流の悪化を招き、流産のリスクを上げる可能性も。
母体に負担のかからないようにするのはもちろんですが、緊急時に備えて、かかりつけの病院からあまり離れすぎないように旅行先を決めておくことも大切。妊娠中の旅行では、常に早産や流産のリスクを意識し、体調の変化に敏感になることが重要です。
近場へのマタ旅は、もしもの場合に病院からそこまで離れていないという安心感にもつながりますので、私も大きなストレスをかかえることなく旅行に行けたのではないかと思っています。旅行先の選定時には、最寄りの産婦人科医院や総合病院の場所も確認しておくと、さらに安心です。
妊娠中の旅行を計画する際は、必ず主治医に相談し、個別の状況に応じたアドバイスを受けることが重要です。また、旅行中も体調の変化に注意を払い、少しでも異常を感じたら休息を取り、必要に応じて医療機関を受診することが、早産や流産のリスクを最小限に抑える上で大切です。
妊娠中の旅行プランの事前チェックリスト【入念な準備を】
前述したようにマタ旅はリスクも伴いますが、しっかり準備して無理のない計画を立てておけば、安心して旅行を楽しめると思います。妊娠中の旅行は、ママと赤ちゃんの健康を最優先に考える必要があります。
以下、旅行プランを考える際に気をつけるべきチェックリストをまとめました。
- 移動時間は1~2時間程度か(病院から離れすぎていないか)
- 感染症のリスクは低いか
- 歩く時間や階段の昇り降りは最小限にしているか
- 食事メニューは妊婦に適切か
- 宿泊先の設備は妊婦に配慮されているか
- 緊急時の対応策を考えているか
- 旅行保険に加入しているか
すでに旅行の計画を立てている方は、上記のチェックリストを参考に、もう一度プランを見直してみてください。特に、妊娠中の旅行では体調の変化に備えることが重要です。移動時間や観光プランに余裕を持たせ、急な体調不良にも対応できるようにしましょう。
また、旅行先の医療機関についても事前に調べておくことをおすすめします。万が一の場合に備えて、近くの産婦人科や総合病院の場所や連絡先を確認しておくと安心です。
その他(旅行中に必要なもの)
旅行プランを考えたら、旅行中に必要なものもチェックしておきましょう。
- 母子健康手帳・健康保険証
- 処方薬やサプリメント
- 移動中などに役立つアイテム
母子健康手帳・健康保険証
すぐに病院を受診できるよう、持参しておきましょう。
処方薬やサプリメント
もちろん、処方薬は忘れずに。鉄や葉酸などのサプリを普段とっているのであれば、こちらも持参しましょう。
移動中などに役立つアイテム
妊娠中の移動は、できるだけリラックスした状態でいることが望ましいです。車であれば、腰や背中への負担を軽減するシートクッションなどがあるとよいでしょう。妊婦帯を着用しておくのもおすすめです。
私の場合はむくみがひどかったので、むくみ対策用の靴下(着圧ソックス)は必須でした!車なら、移動中に着用しておいてもよいかもしれません。
旅行後にやっておきたいこと【不安な場合はおすすめ】
もし「すでに旅行に行ってしまったけど大丈夫かな……」「これから旅行に行くけど、行った後が心配だな……」といった場合は、私たち夫婦も行った「出生前診断」「臍帯血の保管」を検討することをおすすめします。
いずれも妊娠中にしかできないことなので、一度お目通しいただければと思います。
出生前診断(新型出生前診断)
出生前診断は、妊娠中に赤ちゃんの発育に異常がないかどうかを検査するものです。私の妻が受けたのは新型出生前診断(NIPT)で、ダウン症などの疾患がないかどうか、事前に把握することができます。
以下のような方におすすめです。
- 「妊娠初期に旅行して不安を感じている」
- 「妊娠初期のうちに旅行したいけど、その後が不安」
新型出生前診断は早くて妊娠6週から検査でき、一般的には妊娠18週頃までに受けることを推奨されています。検査期間の範囲内の方は、この機会にぜひ検討してみてください。
新型出生前診断を実際に受けた私たちの経験談などは、以下の記事で詳しく紹介しています。少しでも心配な方はぜひご覧ください。
>>【実体験】出生前診断を受けなかったら後悔する?|受けるべき理由
臍帯血の保管
臍帯血は、本人や家族が重い疾患にかかったとき、この臍帯血を移植することで治療できる可能性があるというものです。そもそもは、へその緒や胎盤の中を流れる血液のことなので、へその緒でお母さんと赤ちゃんがつながっている出産時のみ採取することができます。
大きな特長は、現在治療法のない自閉症や脳性麻痺などを治療できる可能性があるということです。冒頭でご紹介したとおり、私の長女が自閉症であることもあって、二女・三女の出産時にこの臍帯血を保管しました。
以下のような方におすすめです。
- 「子ども(赤ちゃん)や家族の万が一の病気などに備えたい」
- 「子どもや家族の将来を守るうえで最善を尽くしたい」
臍帯血保管の申込みは、ある程度出産直前(臨月)でも大丈夫なので、妊娠の週数にかかわらず、すべての妊婦さんにおすすめです。
実際に臍帯血を保管した私たちの経験談などは以下の記事で詳しく紹介していますので、「赤ちゃんのためにできることはやっておきたい」という方はぜひご覧ください。
>>【実体験】臍帯血は保管しないと後悔する?|保管すべき理由
まとめ
妊娠中の旅行(マタ旅)は、「母体や胎児への影響」「早産・流産の危険性」などのリスクを伴います。もし特に準備もせずに海外旅行のようなハードな計画を立ててしまった場合、私たち夫婦のように後悔する可能性があります。。
私の長女が自閉症となった原因がすべてマタ旅にあったとは言いませんが……いずれにしても、本当に無理のないプランを事前に考えておくことが大事だと思います。
リスクを十分に考えたうえで、妊娠中に旅行する場合は体調の変化が少ない安定期(妊娠5ヶ月以降)がおすすめです。海外旅行はあまりおすすめできませんが、その際はご紹介したチェックリストなどを参考に、負担の少ない旅行プランを立てるようにしてみてください。
「すでに旅行をした後で不安」「旅行はこれからだけど、行った後が心配」といった方は、出生前診断や臍帯血の保管を検討するのがおすすめです。旅行による不安や心配が少しでもある場合は、一度検討してみていただければと思います。以下の記事を参考にしてみてください。
今回の記事が少しでもお役に立てれば幸いです。