
「子どもの発達が気になるけど、療育って何から始めればいいの?」
「民間療育ってたくさんあるけど、選び方がわからない」
「費用は? 受給者証って必要なの?」
お子さんの療育について考え始めると、たくさんの疑問や不安が湧いてきますよね。
療育、特に民間の施設となると情報が多く、迷ってしまうのは当然です。
私と娘は、実際に民間療育を約10カ所見学・体験しました。
その経験などをもとに、後悔しない民間療育の選び方を徹底解説します。
- おすすめの民間療育事業所(実体験に基づくリアルな声)
- 療育(児童発達支援)とは何か、公的療育と民間療育の具体的な違い
- 民間療育の種類とプログラム内容(個別・集団・オンラインなど)
- 失敗しないための民間療育の具体的な選び方【7つのステップ】
このブログ記事を読めば、療育の基本から、民間療育と公的療育との違い、費用のこと、具体的な療育施設の選び方、おすすめの民間療育、そして待機問題の対策まで、民間療育に関するすべてがわかります!

※本記事はプロモーションを含みます。
目次
民間療育おすすめ8選!|人気の児童発達支援事業所を紹介

いきなり結論ですが、自閉症の娘が実際に体験したおすすめの民間療育は次の通りです。


- 個別療育タイプ(青字はおすすめ)
「LITALICOジュニア」「へやすぽアシスト」「コペルプラス」「ハビー」「てらぴぁぽけっと」など
- 集団療育タイプ
「こどもプラス」「こぱんはうすさくら」「コロロ発達療育センター」など
上記の療育については後ほど詳しく紹介しますが、まずは「療育(児童発達支援)とは何か」「公的療育と民間療育の違い」「受給者証の取得方法」「民間療育の選び方」などについて説明していきます。
そもそも療育(児童発達支援)とは? なぜ大切?

まず、「療育」という言葉について、基本から確認しましょう。
療育(児童発達支援)とは、発達に支援が必要なお子さん(主に未就学児)が、日常生活や社会生活をスムーズに送れるように、専門的なサポートを行うことです。
「児童発達支援」は、児童福祉法に基づく正式なサービス名で、多くの場合「療育」と同じ意味で使われます。
- 日常生活スキルの向上
食事、着替え、トイレなど、身の回りのことを自分で行う力を育む。 - コミュニケーション能力の育成
言葉の発達を促したり、気持ちを伝えたり、相手の話を聞いたりする力を伸ばす。 - 社会性の発達
ルールを守る、順番を待つ、お友達と関わるなどの集団生活に必要なスキルを学ぶ。 - 運動能力の向上
体の使い方、バランス感覚、手先の器用さなどを養う。 - 認知能力の発達
考える力、記憶力、集中力などを伸ばす。 - 情緒の安定
自分の感情に気づき、コントロールする方法を学ぶ。
なぜ早期療育が重要なのか?
子どもの脳は、特に未就学の時期に急速に発達します。
この時期に適切な働きかけを行うことで、発達の土台をしっかりと築き、将来的な困りごとを減らす効果が期待できると言われています。
「うちの子はまだ診断されていないし……」とためらう必要はありません。
療育は、医師の診断がなくても、保護者がお子さんの発達に不安を感じている場合に相談・利用できるケースが多いです(利用には後述する「受給者証」が必要になることが一般的です)。
少しでも気になることがあれば、まずは専門機関に相談してみることが大切。
「療育は早ければ早いほど良い」と言われるのは、このためです。

私の娘も、2歳から療育を始めました。
最初は癇癪も多かったのですが、療育に通い始めてから少しずつ気持ちの切り替えも上手になってきました。
もちろん個人差はありますが、専門家の方々のサポートを受けながら、娘に合った方法で関われたことが大きかったと感じています。
なお、早期療育の効果については、以下の記事で詳しく紹介しています。
公的療育と民間療育、何が違うの?

療育を受けられる場所には、大きく分けて「公的」な施設と「民間」の施設があります。
まずは、それぞれの特徴を理解しましょう。
児童発達支援センター(公的)
- 運営主体:自治体や社会福祉法人など。
- 特徴:
- 地域における療育の中核的な役割を担う。
- 療育だけでなく、地域の保育所や幼稚園への支援(訪問支援など)や、保護者への相談支援も行う。
- 専門職(保育士、児童指導員、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、心理士など)が配置されていることが多い。
- 自治体内に1〜数カ所程度設置されていることが多い。
- メリット:
- 費用が比較的安価(受給者証利用が前提)。
- 地域の他の支援機関との連携が期待できる。
- 総合的な支援を受けやすい。
- デメリット:
- 施設数が少なく、希望してもすぐに入れない(待機が多い)場合がある。
- プログラム内容が画一的になる場合がある。
児童発達支援事業所(民間)
- 運営主体:株式会社、NPO法人など様々。
- 特徴:
- 地域内に多数存在し、選択肢が豊富。
- 特定の療育法(ABA、運動療育など)に特化していたり、独自のプログラムを提供していたりする。
- 施設ごとに特色や専門性が大きく異なる。
- 近年、オンラインや訪問型のサービスも増えている。
- メリット:
- 施設数が多く、比較的アクセスしやすい(ただし人気事業所は待機あり)。
- 多様なプログラムの中から、子どもの特性やニーズに合ったものを選びやすい。
- 柔軟な対応や、きめ細やかなサービスが期待できる場合がある。
- デメリット:
- 受給者証を利用しても、別途入会金や教材費、イベント費などが必要な場合がある。
- 事業所によってサービスの質にばらつきがある可能性がある。
- 公的機関に比べて費用が割高になる傾向がある。
公的療育と民間療育の比較
項目 | 児童発達支援センター(公的) | 児童発達支援事業所(民間) |
---|---|---|
運営主体 | 自治体、社会福祉法人など | 株式会社、NPO法人など多様 |
施設数 | 少ない(自治体内に1〜数カ所) | 多い |
役割 | 地域の療育拠点、総合的な支援、地域連携 | 多様なニーズに対応、専門特化、柔軟なプログラム提供 |
プログラム | 標準的・総合的な内容が多い | 多様、独自性、特定分野特化型あり |
費用 | 比較的安価(受給者証利用) | 事業所による(追加費用がかかる場合あり) |
利用しやすさ | 待機が多い傾向 | 選択肢が多い(人気の事業所は待機あり) |
専門性 | 幅広い専門職配置の傾向 | 事業所により専門分野が異なる |
保護者支援 | 相談支援など | ペアレントトレーニング等、事業所により多様 |
公的と民間、どちらを選ぶべき? 併用は?
「結局、どちらがいいの?」と迷いますよね。。
次の考え方を参考にしてください。
考え方のヒント
まず相談
地域の児童発達支援センターや、自治体の福祉窓口、かかりつけ医などに相談し、お子さんの状況や利用できる公的サービスについて情報を得ましょう。
公的が合えば
費用を抑えたい、総合的な支援を受けたい、地域の連携を重視したい場合は、まず公的機関を検討するのが良いでしょう。
ただし、待機期間を確認する必要があります。
民間が向いている場合
特定の課題に特化した支援を受けたい、多様なプログラムから選びたい、公的機関の待機が長い、より柔軟な対応を求めたい場合は、民間が選択肢になります。
併用も可能
受給者証の支給決定内容(利用できる日数など)によっては、公的と民間を併用することも可能です。
たとえば、「週に1回はセンターに通い、別の日に民間の運動療育を受ける」といった形です。
併用を希望する場合は、受給者証申請時に相談してみましょう。

我が家の場合、児童発達支援事業所(民間)を利用しました。
理由は、自宅からの通いやすさ、娘の特性に合った個別指導を受けられることです。
いくつかの民間施設を見学・体験して、娘が一番楽しそう・馴染めそうで、私たち親も信頼できると感じた場所に決めました。
民間療育を利用するために【受給者証と費用について】

民間療育を利用する上で、必ず知っておきたいのが「受給者証」と「費用」についてです。
少し複雑に感じるかもしれませんが、しっかり理解しておきましょう。
受給者証(通所受給者証)って何?
正式には「障害児通所受給者証」と言います。
これは、児童発達支援や放課後等デイサービスなどの「障害児通所支援」を利用するために、お住まいの市区町村から交付される証明書です。
- 療育手帳とは別物です。療育手帳がなくても申請・取得できます。
- 医師の診断書が必要な場合が一般的ですが、必須ではない場合もあります。自治体によって異なりますので、まずは相談窓口で確認しましょう。
- 取得することで、サービスの利用料が補助され、自己負担が原則1割になります。
受給者証のメリット:自己負担が原則1割に
受給者証があると、療育サービスの利用料の9割が国と自治体によって負担され、自己負担は原則1割となります。
さらに、世帯の所得に応じて月ごとの負担上限額が定められています。
どれだけサービスを利用しても、上限額を超えて請求されることはありません。
利用者負担上限月額(目安)
- 生活保護受給世帯・市町村民税非課税世帯:0円
- 市町村民税課税世帯(所得割28万円未満):4,600円
- 上記以外(所得割28万円以上):37,200円
※上記は目安です。正確な情報は、必ずお住まいの自治体にご確認ください。
この制度のおかげで、経済的な負担を抑えながら療育サービスを利用することができます。
受給者証の申請・取得の流れ
受給者証を取得するまでの大まかな流れは以下の通りです。
自治体によって細かな違いはありますが、基本的なステップは共通しています。
受給者証の申請・取得の流れ
- 相談・申請
- お住まいの市区町村の障害福祉担当窓口や、地域の相談支援事業所に相談します。
- 利用したいサービス(児童発達支援)について説明を受け、申請書類を受け取ります。
- 必要書類(申請書、マイナンバー、所得証明など)を準備します。
医師の意見書などが必要な場合もあります。
- 利用計画案の作成
- お子さんの状況や希望する支援内容について、聞き取り調査(アセスメント)が行われます。
- 相談支援事業所の相談支援専門員が、「サービス等利用計画案」を作成します。
(セルフプランとして保護者が作成することも可能な場合があります) - この計画案には、どのようなサービスを、どのくらいの頻度で利用したいかなどを盛り込みます。
- 支給決定・受給者証の交付
- 提出された書類と利用計画案に基づき、市区町村が審査を行います。
- 利用できるサービスの種類や日数(支給量)などが決定されます。
- 「通所受給者証」が交付されます。(申請から交付まで1〜2カ月程度かかることが多いです)
- サービス利用開始
- 利用したい児童発達支援事業所と契約を結びます。
- 契約時に受給者証を提示します。
- 利用計画に基づいて、サービスの利用を開始します。
- 早めに相談
申請から交付まで時間がかかるため、療育を考え始めたら早めに相談を開始しましょう。 - 自治体の窓口を確認
手続きの詳細は自治体によって異なります。
必ずお住まいの市区町村の担当窓口(福祉課、子育て支援課など)で確認してください。 - 相談支援事業所を活用
利用計画案の作成など、専門的なサポートを受けられる相談支援事業所を活用するのがおすすめです。
窓口で紹介してもらえます。 - 利用したい事業所を事前に探しておく
申請時に利用希望の事業所名を記入することが多いため、事前にいくつか候補を見つけておくとスムーズです。
民間療育の「その他の費用」
受給者証を使えば自己負担は原則1割ですが、民間療育では、それ以外にも費用がかかることもあります。
念のため、契約前によく確認しましょう。
考えられる追加費用
- 入会金・登録料
初回のみ必要な場合があります。 - 教材費・教具費
プログラムで使用する教材や道具代。月額や都度払いなど様々です。 - イベント参加費
遠足や季節の行事など。 - おやつ代・食事代
提供がある場合。 - キャンセル料
急な欠席の場合に発生する可能性があります。
これらの費用は、受給者証の対象外(全額自己負担)となることがほとんどです。
月々の負担上限額とは別に、これらの費用がどのくらいかかるのか、事前にしっかり確認しましょう。
受給者証を使わないケース(自費利用)
中には、受給者証を使わずに(使えずに)利用する民間療育もあります。
- 受給者証の対象外サービス
公的な補助の対象となっていない独自のサービスを提供している場合。 - 定員がいっぱいの場合
受給者証枠は満員でも、自費枠なら空いている場合。 - 支給日数が足りない場合
受給者証で決定された日数以上に利用したい場合。 - 手続き中の利用
受給者証の申請中に、先に自費で利用を開始する場合。
自費利用は全額自己負担となるため費用は高額になりますが、すぐに利用を開始したい場合や、特定のサービスを受けたい場合の選択肢となり得ます。
民間療育にはどんな種類がある? プログラム内容は?

民間療育は施設によって特色がありますが、提供される形態やプログラム内容にはいくつかのパターンがあります。
療育の形態
大きく「個別療育」と「集団療育」に分けられます。
最近では、オンラインや訪問型、特定のスキルに特化した形態も増えています。
1. 個別療育
- 内容
指導員と子どもが1対1(または親子)で、個別の課題や目標に合わせてプログラムを行います。 - メリット
- 子ども一人ひとりのペースや特性に合わせた、きめ細やかな支援を受けられる。
- 特定の苦手分野に集中的に取り組める。
- 他の子の影響を受けにくく、落ち着いて取り組みやすい。
- デメリット
- 他の子どもと関わる機会が少ない。
- 社会性や協調性を学ぶ機会が限られる。
- 向いている子
特定のスキルをじっくり伸ばしたい子、集団が苦手な子、個別に関わってもらうことで安心できる子など。 - 該当の療育
「LITALICOジュニア」「へやすぽアシスト」「コペルプラス」「ハビー」「てらぴぁぽけっと」など
2. 集団療育
- 内容
少人数のグループで、他の子どもと一緒に活動や遊びを行います。 - メリット
- 遊びや活動を通して、自然な形で社会性やコミュニケーション能力を学べる。
- 順番を守る、協力するなど、集団生活のルールを体験できる。
- 他の子どもから刺激を受け、模倣して学ぶ機会がある。
- デメリット
- 一人ひとりに合わせた細やかな対応が難しい場合がある。
- 集団のペースについていくのが難しい子どももいる。
- 個別課題へのアプローチが中心ではない。
- 向いている子
他の子との関わりの中で学びたい子、社会性を身につけたい子、ある程度集団の指示に従える子など。 - 該当の療育
「こどもプラス」「こぱんはうすさくら」「コロロ発達療育センター」など

最近では、個別療育と集団療育の両方の要素を取り入れたり、曜日や時間によって使い分けたりする事業所も増えています。
お子さんの状況に合わせて、最適なバランスを見つけることが大切です。
3. オンライン療育
- 内容
Zoomなどのツールを使い、自宅からオンラインで療育プログラムを受けます。 - メリット
- 送迎の手間がなく、自宅でリラックスして受けられる。
- 地方在住でも、都市部の専門的な療育を受けられる可能性がある。
- 感染症のリスクを避けられる。
- デメリット
- 対面での関わりに比べると、非言語的なコミュニケーションが伝わりにくい場合がある。
- 集中力を持続させる工夫が必要。
- インターネット環境やデバイスが必要。
- 選び方のポイント
子どもが飽きない工夫があるか、画面越しでもしっかりコミュニケーションが取れるか、保護者へのサポート体制はあるか、など。 - 該当の療育
「へやすぽアシスト」
4. 訪問療育
- 内容
指導員が自宅に来て、療育プログラムを行います。 - メリット
- 最も慣れた環境で、リラックスして療育を受けられる。
- 通所に負担がある家庭(医療的ケア児、きょうだい児がいるなど)でも利用しやすい。
- 日常生活場面に即した具体的なアドバイスをもらいやすい。
- デメリット
- 提供している事業所が限られる。
- 集団活動はできない。
- 自宅に指導員を招くことに抵抗がある場合も。
- 選び方のポイント
対応エリア、指導員の専門性、プログラム内容、料金体系など。
5. 特定スキル特化型療育
- 内容
運動能力(運動療育)、ソーシャルスキル(SST)、学習支援、プログラミングなど、特定の分野に特化したプログラムを提供します。 - メリット
- 伸ばしたい能力や克服したい課題に合わせて、専門的なアプローチを受けられる。
- 子どもの興味関心に合致すれば、意欲的に取り組みやすい。
- デメリット
- 総合的な発達支援というよりは、特定のスキルアップが目的になる。
- 提供している事業所が限られる。
- 選び方のポイント
プログラム内容がお子さんの課題や興味に合っているか、指導員の専門性、エビデンスに基づいているかなど。
代表的な療育プログラム・アプローチ
民間療育では、様々な理論に基づいたアプローチが用いられています。
代表的なものをいくつかご紹介します。
- ABA(応用行動分析)
子どもの行動を分析し、「ほめる」(正の強化)などを通して、望ましい行動を増やし、困った行動を減らしていくことを目指すアプローチ。
スモールステップで課題を設定し、成功体験を積み重ねていきます。 - TEACCH(ティーチ)
自閉症のある人への支援プログラムとして開発。
視覚的な構造化(スケジュールや手順を絵や文字で示すなど)を用いて、見通しを持ちやすく、混乱を減らし、自立を促します。 - SST(ソーシャルスキルトレーニング)
社会生活で必要なスキル(挨拶、会話、感情コントロールなど)を、ロールプレイングなどを通して具体的に学ぶトレーニング。 - 感覚統合療法
感覚(触覚、固有受容覚、前庭覚など)の偏りによって起こる困難さ(落ち着きがない、不器用など)に対し、遊びを通して感覚入力を調整し、適切な反応を引き出すことを目指すアプローチ。
作業療法士が専門とすることが多いです。 - 運動療法(運動療育)
運動遊びを通して、身体機能(バランス、協調性など)だけでなく、脳機能の発達や意欲、集中力、社会性などを育むことを目指します。 - 音楽療法
音楽(歌、楽器演奏、リズム遊びなど)を通して、コミュニケーション、表現力、社会性、情緒の安定などを促します。 - 学習支援
就学を見据え、文字や数、時計の読み方などの学習の土台作りや、学習習慣を身につけるための支援を行います。

これらのアプローチ名を掲げていても、実際のプログラム内容や質は事業所によって様々。
「ABAをやっています」という看板だけでなく、具体的にどのように行われているのか、お子さんの特性に合わせて個別化されているかを見極めることが重要です。
失敗しない!民間療育の選び方【7つのステップ】

さて、ここからは最も重要な「民間療育施設の選び方」について、具体的なステップで解説していきます。
【選び方の全体像】
- 目的とニーズの明確化
- 情報収集と候補リスト作成
- 候補施設の絞り込み(基準の確認)
- 見学・体験
- 優先順位付け
- 最終決定と手続き
- 利用開始後のモニタリング
Step1:目的とニーズの明確化
まず、「なぜ療育を受けたいのか」「療育を通して、お子さんにどうなってほしいのか」を具体的に考えましょう。
- 期待することは?
- 言葉の発達を促したい
- お友だちとうまく関われるようになってほしい
- 癇癪を減らしたい
- 身の回りのことを自分でできるようになってほしい
- 就学に向けて学習の準備をしたい
- 運動の苦手さを克服したい
- お子さんの特性は?
- 何が好きで、何が苦手か?
- どんな環境だと落ち着けるか?(静かな場所?活気のある場所?)
- 人見知りはあるか? 集団は得意か?
- 体力はどのくらいあるか?
- 集中力はどのくらい続くか?
まずはここを明確にすることで、施設を見る際の視点が定まります。
Step2:情報収集と候補リスト作成
次に、通える範囲にある民間療育施設(児童発達支援事業所)の情報を集めます。
- 情報源
- 市区町村の障害福祉窓口:事業所リストを提供してくれることが多いです。
- 相談支援事業所:地域の事業所に詳しい専門家です。
- インターネット検索:「〇〇市 児童発達支援」「〇〇(地域名) 民間療育」などで検索。WAM NET(ワムネット)などの福祉情報サイトも参考になります。
- 先輩ママ・パパの口コミ:地域の療育に詳しい情報も。ただし、情報は主観的なので参考程度に。
- リストアップ
気になる施設をいくつかリストアップし、基本的な情報(場所、対象年齢、療育内容の概要、ウェブサイトなど)をメモしておきましょう。
Step3:候補施設の絞り込み(基準の確認)
リストアップした施設を、以下の基準で絞り込んでいきます。
ウェブサイトやパンフレットを見たり、電話で問い合わせたりして情報を集めましょう。
選び方の重要ポイント
お子さんへの適合性を中心に、以下の6つの要素をチェックします。
1.プログラム内容・方針
- 療育形態(個別/集団/オンライン/訪問など)は希望に合っているか?
- 療育アプローチ(ABA、運動など)はお子さんの課題や目的に合っているか?
- 事業所の理念や方針に共感できるか?
- 楽しんで取り組める工夫はあるか?
2.スタッフの質・体制
- 専門資格(保育士、児童指導員、OT、ST、心理士など)を持つスタッフはいるか?
- 経験年数や専門性はどうか?
- 子どもへの接し方は丁寧で温かいか?
- スタッフの人数は十分か?(特に集団の場合)
- スタッフ間で情報共有や連携は取れているか?
- 理念がスタッフに浸透しているか?
3.場所・時間・送迎
- 自宅から無理なく通える距離か?(送迎時間も考慮)
- 希望する曜日や時間帯に空きはあるか?
- 1回の療育時間は適切か?(長すぎても短すぎても負担になる場合あり)
- 送迎サービスの有無、対応エリア、利用条件は?
4.費用
- 受給者証は利用できるか?
- 利用料金(自己負担額)は明確か?
- 入会金、教材費、イベント費などの追加費用はどのくらいか?(総額で考える)
- 支払い方法、キャンセル規定は?
5.保護者との連携・サポート
- 療育の様子をどのように共有してくれるか?(連絡帳、面談、見学など)
- 保護者からの相談に丁寧に対応してくれるか?
- 家庭での関わり方についてアドバイスをもらえるか?
- ペアレントトレーニングなど、保護者向けのプログラムはあるか?
- 母子分離か同伴か?希望に合っているか?
6.施設の環境・安全性
- 施設内は清潔で整理整頓されているか?
- 子どもが安全に過ごせるよう配慮されているか?(遊具、設備、危険箇所など)
- 部屋の広さや明るさは適切か?
- 感染症対策は行われているか?
Step4:見学・体験
絞り込んだ候補施設には、必ず見学や体験に行きましょう。
ホームページや資料だけでは分からない、実際の雰囲気やスタッフの対応、お子さんの反応を見ることが非常に重要です。
見学・体験でチェックしたいこと・質問リスト
子どもの様子
☐ 子どもはリラックスして、楽しそうに過ごしているか?
☐ 子どもの表情は生き生きしているか?
☐ プログラムに意欲的に参加しているか?(無理強いされていないか?)
☐ 他の子どもたちとの関係性はどうか?(集団の場合)
☐ お子さん自身が「また来たい」と思える雰囲気か?
スタッフの対応
☐ 子ども一人ひとりの特性を理解しようとしているか?
☐ 子どもへの声かけや接し方は、肯定的で温かいか?
☐ 子どもの良い点や頑張りを認め、ほめているか?
☐ スタッフ同士の連携はスムーズか?
☐ 保護者の質問や相談に、丁寧に答えてくれるか?
☐ 説明は分かりやすいか? 専門用語ばかり使わないか?
プログラムについて
☐ プログラムの目的や内容について、具体的に説明してくれるか?
☐ 子どもの発達段階や課題に合わせて、個別化された支援計画を立ててくれるか?
☐ プログラムは一方的な押し付けではなく、子どもの興味関心を引き出す工夫があるか?
☐ 使っている教材や教具は、子どもの発達に合っているか?
☐ (アプローチ名を掲げている場合)そのアプローチが具体的にどのように実践されているか質問してみる。
施設・環境について
☐ 清潔感があり、安全に過ごせる環境か?
☐ 部屋の広さや明るさ、音環境は適切か?
☐ 子どもが落ち着けるスペースはあるか?
その他
☐ 1日のスケジュールや流れはどうか?
☐ 利用している他の保護者の雰囲気はどうか?(可能であれば)
☐ 費用や契約について、改めて疑問点を確認する。

可能であれば、2〜3カ所の施設を見学・体験することをおすすめします。
比較することで、それぞれの施設の良い点や気になる点が見えてきます。
Step5:優先順位付け
見学・体験を通して集まった情報を整理し、どの施設がお子さんとご家庭に最も合っているか考えます。
すべてを満たす施設を見つけるのは難しいかもしれません。
その場合は、何を最も重視するか、優先順位をつけましょう。
- 低年齢(2〜3歳)の場合
まずは「楽しく通えること」「安心できる環境」「温かい関わり」を最優先に。
特定のプログラム内容よりも、療育に慣れることを目標にするのもよいでしょう。 - 特定の課題がある場合
その課題に対応できるプログラムや専門性を持つスタッフがいることを重視する。 - 集団生活に慣れてほしい場合
集団療育のプログラム内容や、スタッフがお子さん同士の関わりをどのようにサポートしてくれるかを重点的に見る。 - 共働きなどで送迎が難しい場合
場所の利便性や送迎サービスの有無が重要な判断基準になる。 - 家庭での関わり方も学びたい場合
保護者支援(ペアトレなど)が充実している施設を選ぶ。

ご家庭の状況やお子さんの状態に合わせて、「これだけは譲れない」という点を明確にすることが大切です。
Step6:最終決定と手続き
優先順位に基づき、利用する施設を決定します。
疑問点や不安な点が残っていないか、再度確認しましょう。
その後、事業所と利用契約を結びます。
契約書の内容(サービス内容、利用時間、料金、キャンセル規定など)をしっかり確認しましょう。
受給者証を提示し、利用計画に基づいてサービス利用を開始します。
Step7:利用開始後のモニタリング
利用を開始したら終わりではありません。
定期的に(例:3ヶ月〜半年に1度)、目標に対するお子さんの変化や成長を確認しましょう。
事業所からのフィードバックも参考にします。
気になることや困ったことがあれば、遠慮せずに事業所のスタッフに相談しましょう。
定期的な面談の機会などを活用します。

もし、「プログラムがお子さんに合わない」「スタッフとの相性がよくない」と感じる状況が続くようであれば、他の施設への変更も検討する勇気も必要です。
お子さんの成長に合わせて、最適な環境は変化していく可能性があります。
もし待機になったら? 待機問題とその対策

人気の民間療育施設では、申し込みをしてもすぐには利用できず、「待機」となるケースも少なくありません。
特に都市部では、数ヶ月〜1年以上待つこともあります。
なぜ待機が発生するの?
- 受け入れ可能な定員に対して、希望者が多い。
- 専門的なスタッフ(特に有資格者)の確保が難しい。
- 施設のスペースに限りがある。
待機になった場合の具体的な対策
希望の施設が待機だったとしても、何もせずに待つだけではいけません。
待機期間を有意義に過ごすための方法を紹介します。
他の選択肢を探す
まずは、他の民間療育施設(新規開設、小規模など)に空きがないか探してみましょう。
公的な療育(児童発達支援センター)の空き状況を再度確認する必要もあります。
また、オンライン療育や訪問療育も選択肢として検討しましょう。
家庭でできる療育(家庭療育)に取り組む
家庭でできる関わり方や遊びを実践しましょう。
家庭療育にも役立つ書籍や勉強の仕方については、それぞれ以下の記事で詳しく紹介しています。
単発で利用できるサービスを活用する
自治体によっては、単発の親子教室や相談会を実施している場合があるので、活用してみましょう。
民間の療育施設でも、体験セッションや短期プログラムを提供している場合があります。
情報収集を続ける
引き続き、地域の療育に関する情報を集めておきましょう。
同じように待機している保護者と情報交換しておくと、最新の情報が入りやすくなります。
相談機関とのつながりを保つ
相談支援事業所や自治体の窓口に、定期的に状況を伝えたり、相談したりしましょう。
空きが出た場合には、連絡をもらえるように依頼しておくのもよいです。
自費サービスの検討
待機期間中に専門的なサポートを受けたい場合、自費での療育サービス利用も選択肢の一つ。
「LITALICOジュニア」のパーソナルコースは、その代表的な例です。
すぐに始められるのも大きなメリットなので、選択肢として考えましょう。
待機期間は不安に感じるかもしれませんが、焦らず、今できることに目を向けて、お子さんとの時間を大切に過ごしましょう。

民間療育のおすすめ【実体験レビュー付き】

ここでは、実際に私の娘が見学・体験した、全国規模の民間療育事業所を中心に紹介します。

紹介内容は客観的な情報に加え、私(と娘)の主観的な体験談が含まれます。
感じ方には個人差があることをご理解ください。
個別療育タイプ(1対1の支援が中心)
「一人ひとりにじっくり向き合ってほしい」「特定の課題に集中的に取り組みたい」という場合におすすめです。
おすすめ LITALICOジュニア

- 特徴:
全国に100教室以上展開。
オーダーメイドの個別指導が中心(集団指導もあり)。
学習支援やソーシャルスキルアップに強み。
保護者へのフィードバックも手厚い。 - 対象エリア:
東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城、愛知、三重、大阪、兵庫、京都、奈良、宮城、福岡など。 - 費用感:
受給者証利用可。
受給者証が必要ない「パーソナルコース」もあり(自費負担)。

娘は2年間、LITALICOジュニアにお世話になりました。
娘のお友だちも1年間通って大きな成長を見せたので、迷ったらおすすめの療育です。
《よかった点》
- 先生の質が高く、娘の特性をよく理解し、毎回工夫を凝らしたプログラムを用意してくれました。
- 個別指導なので、娘のペースに合わせて進めてもらえました。
- 授業後のフィードバックが丁寧で、家庭での関わり方のアドバイスも具体的で助かりました。
- 娘も楽しんで通っており、言葉や理解力が着実に伸びているのを実感しました。
- お友だちも通っていて、評判がよかったです。
《気になった点》
- 人気のため、希望の曜日や時間帯によっては、待機になる可能性があります。
- 「パーソナルコース」では質の高い療育をすぐに受けられるものの、自費負担となります。
(ただし、納得感はあります)。
\質の高いオーダーメイドの個別療育/
おすすめのパーソナルコースを紹介
LITALICOジュニアについては、以下の記事で詳しくまとめています。
おすすめ へやすぽアシスト

- 特徴:
オンライン完結型の運動療育。
感覚統合に基づいた個別プログラムを、自宅で受講できる(送迎不要)。
エンタメ要素を取り入れ、子どもが飽きない工夫も。 - 対象エリア:
全国(オンライン) - 費用感:
受給者証利用不可(自費)。コースにより異なる。
《よかった点》
- オンラインでも先生が子どもの興味を引くのが上手く、画面越しでも楽しく運動に取り組めました。
- 個別の運動プログラムを作成してくれるので、娘の苦手な部分にアプローチしてもらえました。
- 自宅なのでリラックスでき、送迎の手間がないのが親としては非常に楽です。
- 保護者へのフィードバックやサポートも手厚い印象でした。
《気になった点》
- オンラインなので、対面での関わりや他の子との交流はありません。
- 受給者証が使えず自費になります。
\期間限定で無料体験実施中!/
へやすぽアシストについては、以下の記事で詳しくまとめています。
コペルプラス
- 特徴:
ほぼ全国に展開。
豊富なオリジナル教材を用いた個別指導が中心(小集団クラスもあり)。
「できることを伸ばす」がコンセプト。
運動療法も取り入れている。 - 対象エリア:
北海道から沖縄まで多数。 - 費用感:
受給者証利用可。別途教材費等がかかる場合あり。 - 公式サイト:
https://copelplus.copel.co.jp/
《よかった点》
- 教室が新しく綺麗でした(訪問時)。
- オリジナル教材の種類が非常に豊富です。
- 机上課題だけでなく、広いスペースで運動する時間もありました。
《気になった点》
- 娘はオリジナル教材にあまり興味を示さなかったです。
- 教材中心のプログラムなので、興味を持てない場合の代替案が気になりました。
- 体験後のフィードバックで、子どもの特性に関する質問への回答がやや不十分だと感じました(教室や担当の先生によるとは思いますが)。
ハビー
- 特徴:
「あそび」を通して成功体験を増やし、自信を育むことを目指す。
個別指導と小集団指導を提供。 - 対象エリア:
関東、関西、東北、九州中心。 - 費用感:
受給者証利用可。 - 公式サイト:
https://www.habii.jp/
《よかった点》
- 市販のおもちゃなども活用し、子どもの様子を見ながら柔軟にプログラムを調整してくれる印象でした。
- 娘の好きな遊びを中心に、バランスよく指導してくれました。
- 入所後は「できるだけ同じ先生が担当する」方針は、人見知りな子には安心材料です。
《気になった点》
- 教室数がLITALICOやコペルプラスほど多くなく、通える範囲にない可能性もあります。
- 体験した教室は、清潔さの点で少し気になりました。
てらぴぁぽけっと
- 特徴:
ABA(応用行動分析)に基づき、800以上の段階に分けられた支援スケールで療育。
1時間の個別支援と、小集団でのリズムウォークなどを組み合わせた2時間プログラムが特徴。 - 対象エリア:
関東中心に17都道府県。 - 費用感:
受給者証利用可。 - 公式サイト:
https://terapiapocket.com/
《よかった点》
- 療育時間が2時間と長いのは、親にとっては助かります。
- リズムウォークで体を動かしてから個別支援に入る流れは、多動傾向のある娘でも集中しやすそうでした。
- 基本的に1人の先生が担当してくれるのは安心です。
《気になった点》
- 指導前後の自由時間に、娘が好き勝手に過ごしてしまい、かえって落ち着きがなくなる場面がありました。
- 特性が強い、または知的の重い子には、自由時間の過ごし方が課題になるかもしれません。
集団療育タイプ(グループでの活動が中心)
「お友だちとの関わり方を学んでほしい」「集団生活のルールを身につけたい」という場合におすすめです。
こどもプラス

- 特徴:
全国多数展開。
独自の「柳澤運動プログラム」に基づいた運動療育に特化。
「くまさん歩き」などユニークな運動遊びが豊富。
送迎サービスがある場合も。 - 対象エリア:
全国多数。 - 費用感:
受給者証利用可。 - 公式サイト:
https://kodomo-plus.co.jp/
《よかった点》
- 運動療育のメニューが非常に豊富で、多くの子どもたちが楽しそうに参加していました。
- 体を動かすことが好きな子には魅力的なプログラムです。
《気になった点》
- 人気がある反面、待機の可能性も高いです(我が家も待機と言われました)。
- 指示に従うのが苦手な娘は、やや反発する場面がありました(回数を重ねれば慣れるかもしれませんが、相性はありそうです)。
- 送迎範囲は限られます(我が家は範囲外でした)。
こぱんはうすさくら

- 特徴:
全国多数展開。
FC経営のため、教室によりスタッフ体制や方針の違いあり。
半日〜1日程度の生活型療育が中心。小集団の中で社会性やルールを学ぶ。
個別療育時間も設けている場合あり。送迎サービスがある場合も。 - 対象エリア:
全国多数。 - 費用感:
受給者証利用可。 - 公式サイト:
https://copain-sakura.com/
《よかった点》
- 生活型の療育で、自然な形で他の子と関わる機会がありました。
- 個別療育の時間もあるのも安心です。
- 長時間の預かりができるので、親のレスパイトにもなります。
《気になった点》
- 訪問した教室は人数が多く、かなり賑やかで、当時の娘(年少)には少し圧倒される環境だと感じました。
- FC経営のため、教室によってプログラム内容や雰囲気が異なるようなので、見学時にしっかり確認が必要です。
コロロ発達療育センター

- 特徴:
独自の「コロロメソッド」に基づき、ことば・身体・社会適応力を育てる。
集団生活型の療育で、戸外歩行を重視。
保護者向け勉強会も定期的に開催。 - 対象エリア:
東京、横浜、名古屋、神戸、松山、熊本。 - 費用感:
教室により、受給者証の使用可否が異なる。 - 公式サイト:
https://kololo.jp/
《よかった点》
- 「ほめて伸ばす」だけでなく、「療育を受ける態勢を整える」という独自の厳しい側面もあるメソッドが特徴的です。
- 「歩く」ことを非常に重視しており、体を動かしてから学習に取り組む流れは、娘には合っていたようで、落ち着いて過ごせていました。
《気になった点》
- 受給者証が使えない教室では、費用負担が大きいです。
- 独特なメソッドなので、合う・合わないがはっきり分かれる可能性があります。
家庭でできること・連携のヒント

療育は施設に通うだけで完結するものではありません。
家庭での関わり方や、幼稚園・保育園との連携も非常に大切です。
家庭療育との連携
- 施設での様子を共有してもらう
連絡帳や面談で、施設でのお子さんの様子や取り組んだこと、効果があった関わり方などを詳しく教えてもらいましょう。 - 家庭での目標を設定する
施設と相談しながら、家庭で取り組む具体的な目標(スモールステップで)を設定します。 - 関わり方を学ぶ
ペアレントトレーニングや勉強会に参加したり、スタッフにアドバイスをもらったりして、家庭での効果的な関わり方を学びましょう。 - 無理なく楽しく
家庭療育は大切ですが、保護者が頑張りすぎると疲れてしまいます。
「療育しなきゃ」と気負わず、日常生活の中で、遊びなどを通して楽しく関わることを意識しましょう。
また、家庭で使える教材や通信教育もたくさんあります。
以下の記事も参考にしてみてください。

特にタブレット教材の「すらら」はおすすめで、短時間の学習やビジュアルでの学習サポートなどが充実。
家庭学習にはもってこいの教材です。
幼稚園・保育園との連携
お子さんが幼稚園や保育園に通っている場合、療育施設と園との連携も重要です。
- 情報共有
療育施設での様子や支援方針を園の先生に伝えたり、逆に園での様子を療育施設に伝えたりすることで、一貫性のある支援につながります。 - 連携方法
連絡帳でのやり取り、個別面談、療育施設のスタッフが園を訪問する(巡回支援・訪問支援)などの方法があります。
どのように連携を進めればよいか、まずは療育施設や園の先生に相談してみましょう。

まとめ【焦らず、子どもに合った療育を見つけましょう】
民間療育の基本から選び方、おすすめの施設まで詳しく紹介しました。
療育選びは、情報が多く、迷うことも多いと思います。
大切なのは、焦らず、情報を集め、実際に見学・体験し、お子さんとご自身の家庭に本当に合った場所を見つけることです。
以下、よくある質問をまとめましたので、参考にしてください。
Q
療育って、医師の診断がないと受けられないの?
A
必ずしもそうではありません。
児童発達支援は、医師の診断がなくても、保護者がお子さんの発達に心配があり、市区町村が必要性を認めれば、受給者証が交付され利用できる場合があります。
まずは自治体の窓口に相談してみましょう。
Q
受給者証がないと民間療育は利用できないの? 費用は高くなる?
A
受給者証がなくても利用できる民間療育はありますが、その場合は全額自己負担となり、費用は高額になります。
多くの民間療育(児童発達支援事業所)は受給者証の利用を前提としていますが、入会金や教材費など、受給者証対象外の費用がかかることが多いので注意が必要です。
Q
個別療育と集団療育、どっちがいいの?
A
一概にどちらがよいとは言えません。
お子さんの特性や、療育に期待する目的によって異なります。
ご紹介した「民間療育の選び方【7つのステップ】」の、目的とニーズの明確化や優先順位付けを参考に、お子さんに合った形態を選びましょう。
両方の要素を取り入れている施設や、併用も選択肢になります。
Q
見学・体験では、具体的に何を見ればいい?
A
「民間療育の選び方【7つのステップ】」の「見学・体験」のチェックリストを参考に、
①お子さんが楽しそうか、リラックスしているか
②スタッフの子どもへの接し方や専門性はどうか
③プログラム内容が目的に合っているか
④保護者への対応は丁寧か
⑤施設の環境は安全で清潔か
などを重点的に確認しましょう。
疑問点は遠慮なく質問することが大切です。
Q
希望の施設が待機だったら、どうすればいい?
A
まずは待機リストに登録しつつ、「待機問題とその対策」で紹介したように、
①他の施設を探す
②家庭療育に取り組む
③単発サービスを利用する
④情報収集を続ける
⑤相談機関とつながる
⑥自費サービスを検討する
などの対策を考えましょう。
Q
療育の効果って、どうやって判断すればいいの?
A
「民間療育の選び方【7つのステップ】」の「利用開始後のモニタリング」で触れたように、事前に設定した目標(例:言葉が増える、癇癪が減るなど)に対して、お子さんがどのように変化したかを定期的に確認します。
すぐに目に見える効果が出なくても、お子さんが楽しく通えているか、意欲的に活動に参加しているかなども大切な指標です。
事業所からのフィードバックも参考に、長期的な視点で見守りましょう。
療育は、お子さんの可能性を広げるための大切なサポートです。
もし迷ったら、一人で悩まず、地域の相談窓口や、記事で紹介したような情報を取り入れてみてください。
今回の記事が、少しでも参考になれば幸いです。
【個別療育タイプ】(青字はおすすめ)
「LITALICOジュニア」「へやすぽアシスト」「コペルプラス」「ハビー」「てらぴぁぽけっと」
【集団療育タイプ】
「こどもプラス」「こぱんはうすさくら」「コロロ発達療育センター」

